SMAPとV6から見るアイドルグループの遍歴と今後の行く末は

90年代以降、元号に置き換えれば平成の時代、
国民的アイドルグループとして先陣をきって名を馳せたのは間違いなくSMAPと言って良いだろう。

そしてSMAPが不動の人気を博していた時期に満を持してデビューしたのがV6である。

彼らが平成初期以降長きに渡る活躍ができた背景にはどんな要因が隠れていたのだろうか、
そしてSMAP、V6無き後の日本の男性アイドルグループはどのように変容していくのであろうか。


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●人気歌番組の隆盛期から終焉まで

70年代~80年代(昭和後期)の音楽業界に目を向けてみると当時はアイドル歌手全盛の時代であり、
テレビの歌番組で最も盛況を誇っていたのは「ザベストテン」や「歌のトップテン」などの
ランキング形式の番組であった。

当時のアイドルたちはこの番組に出演する事を目標に、
出演が叶ったその後は1位になってトップアイドルになる事を目標に凌ぎを削りあっていた。

男性アイドルに関しては光GENJI、少年隊、たのきんトリオなどのジャニーズ勢が強く、
ベストテンの上位に常に君臨していた。

しかし、90年代初頭(平成初期)に入ると、シンガソングライターやロックバンドの台頭があり、
売上ランキングの上位を占める様になるが、彼、彼女らはフルコーラスでの演奏もできず、
生放送でスケジュールの調整も難しいこれらの番組に出演するメリットを見出だす事ができず、
出演しないケースが増えるという流れから隆盛を誇っていたランキング形式の歌番組も
終焉に向かう事を余儀なくされるのである。

●アイドル低迷期に行き場を失いかけたSMAPの躍進

歌番組の減少と共にアイドル歌手も低迷期に入る。

そんな最中の1991年にCDデビューを果たしたのがSMAPである。

案の定、テレビ番組で楽曲を視聴者に届ける機会が減少してしまった彼らは
光GENJI以前の様に、デビュー即ヒットという訳にはいかず、行き場を失う状況となってしまう。

そこでSMAPが活路を見出だしたのがバラエティー番組への進出であった。

バラエティー番組という舞台でコントもできるしフリートークもできるという
それまでのジャニーズタレントにはなかったスタイルで知名度を上げていき、
結果的にはCDが売れるようになり、尚且つメンバー個々の個性もアピールできる形になったため、
ソロでの活動も増えていくという好循環を生んだのである。

●SMAPの戦略を踏襲したV6の躍進

V6のデビューは1995年で当初はVリーグ発足に伴うイメージキャラクターという名目での登場であった。

デビュー当時のV6がテレビ番組で歌とダンスを披露している姿を目にした時は正直なところ、
物足りなさを感じていた。

なぜならばバラエティーに音楽番組、
そしてドラマの主演までこなすSMAPメンバーのインパクトが強烈すぎたからである。

SMAP以前のグループのような歌と踊りだけで売れる時代では
もはやないということをあらためて思い知らされたのである。

そんなV6もやがて躍進していく事になるのだが、
その要となったのもバラエティー番組だ。

人気番組となった「学校へ行こう」を足掛かりにV6としても、
あるいはソロとしての活動もSMAPのメンバーの様に軌道に乗っていったと云っても過言ではないであろう。

以上のような経緯で平成の時代を駆け抜けていったSMAPとV6。

たが年号が令和となった現在、時代の流れはまた変革期を迎えている。
ここにきてテレビ文化の衰退とSNSの発達という流れが著しい。

また、少子化による市場の減少もあり、
エンタメの売り方も変化に対応していく柔軟性が求められるであろう。

今後は国内のみならず、海外向けのマーケットを拡大していく事に
より重きを置く必要があるのではなかろうか。

国内のマーケット規模が小さい韓国がいち早く世界に目を向けて成功しているのが良い例である。

日本のアニメやゲームなどの文化は世界的にも高く評価されているように、
音楽文化なども世界に受け入れられるポテンシャルは充分に備わっていると思われる。

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まとめ

これからのアイドルグループはSNSを駆使しつつ、
海外の語学を身に付けるなどの努力で世界規模で活躍できる次世代の
SMAPやV6の登場をおおいに期待したい。

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