空冷ワーゲンとは? 生産終了しても尚人々を惹きつける魅力を解説!

空冷ワーゲンとは、フォルクスワーゲン製の空冷式水平対向4気筒エンジンが搭載されているリアエンジン
リア駆動の車を、総称して空冷ワーゲンと呼びます。

現在の自動車エンジンの冷却システムは、全て水冷式です。
過去には、空冷式のエンジンを搭載していた車も多く存在していましたが、
時代とともに消えていきました。

そんな時代でも
空冷式のエンジンにこだわりを持っているマニアは多く存在しています。

今回は、空冷エンジンの中でも特に人気の高い空冷ワーゲンの魅力について紹介していきます。

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●空冷ワーゲンの種類

*タイプ1(ビートル)

「空冷ワーゲンとは」と聞かれたら、フォルクスワーゲンの始まりの車、
タイプ1ビートルを思い浮かべるのではないのでしょうか。

あの丸くて、かわいらしいフォルムが現代でも男女問わず大人気の車になります。

タイプ1ビートルは、1937年、アドルフ・ヒトラーの大衆政策により
国民車を生産するという目的で開発された車が初代タイプ1です。

ビートルやカブトムシとも言われるこの車の開発責任者は、
後にポルシェ社を創業するフェルディナント・ポルシェ博士が任命されました。

四輪自動車の単一モデルとしては世界最多の 「2152万9462台」 販売された伝説的な大衆車です。

*タイプ2 (ワーゲンバス)

タイプ2は、タイプ1(ビートル)をベースとして、
1950年に登場した商用車(商用バン)になります。正式名称は、「トランスポルタ―」

トランスポルターは、T1と呼ばれる第1世代から第6世代(日本未導入)まであり、
一般的にタイプ2(ワーゲンバス)は第一世代(T1)、第二世代(T2)を指します。

アメリカのヒッピームーブメントの時代には、
ヒッピーたちに愛され、ヒッピー文化のアイコンとしても認識されています。

*タイプ3 (ノッチバック、ヴァリアント、ファストバック、カルマンギア)

1961年9月に、最初にノッチバックセダンと2ドアクーペのカルマンギアの2種類が発売されました。
翌年の1962年1月には、ヴァリアント(ステーションワゴン)が発売され、
1965年8月にファストバックセダンが追加されました。

エンジンはタイプ1(ビートル)と共通のエンジンですが、
単純にビートルの流用ではありません。レイアウトの変更でコンパクトサイズのエンジンになったのです。

そのおかげでリアエンジンの上を蓋でふさぐことでトランクを作ることができ、
タイプ1より実用的な車になっています。

*タイプ4

1968年から1974年まで製造販売した2/4ドアセダン及びステーションワゴンです。

当時はVW411/VW412と呼ばれていましたが、
現在ではタイプ4と総称されることが多くなりました。

タイプ1(ビートル)の血統を受け継ぐ西ドイツで生産された最後の空冷エンジン乗用車です。

生産終了までの6年間で販売されたタイプ4は、
わずか367,728台で、タイプ1、タイプ3を上回る結果を残せませんでした。

●空冷エンジン

このエンジン無くして、空冷ワーゲンの成功はなかったとも言えます。

空冷のエンジンは構造が、シンプルで軽量にできるのですが、
現代の排ガス規制に対応しなかったり、エンジン音が大きいので興味のない人にとっては、
ただの騒音にしか聞こえません。

独特なドライブフィーリングを楽しみながら、
後ろから聞こえるエンジン音はマニアにとっては最高のハーモニーです。

空冷ワーゲンは、年式やカスタム具合によっても、
いろいろなエンジン音を奏でてくれますので、いろいろな楽しみができるのではないでしょうか。

●空冷ワーゲンの人々を虜にするデザイン性

空冷ワーゲンの魅力に最新の車とは一線を画す、
見る人を惹きつけるレトロかわいいデザイン性の高さがあります。

シンプルで落ち着いたアナログチックな内装やメーター類も気持ちを高めてくれることでしょう。
外装だけでなく内装のカスタムの幅も広いので、自分だけの車にできるのも魅力の一つです。

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●まとめ

空冷ワーゲンとは、フォルクスワーゲンそのものといえるのではないでしょうか。

ドイツ国民の生活を豊かにする為に作られた車であり、
そこに人々の希望があったからこそ、半世紀以上経った今でも世界中の人々を魅了し続けるのです。

そんな人々の希望が、現在でも通じる魅力的なデザインや究極的な空冷エンジンを誕生させたのです。

優れた空冷エンジンやかわいいデザインも極力無駄を省いて出来た結果とも言えます。
空冷ワーゲンは、現代車のような電子的デバイスは一切使用されていません。

実用性や経済的なことを考えれば、現代車の方が良いに決まっていますが、
それを超えた魅力が空冷ワーゲンなのです。

※フォルクスワーゲン(ドイツ語:Volkswagen) Volkは【国民・大衆】Wagenは【車】
 フォルクスワーゲンは、大衆車という意味です。

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