猫が毛玉を吐くのはどうして?猫と毛玉の関係と飼い主がすべきこと
掃除をしたのに、床に丸い固まりが落ちている…ということはありませんか?
これは毛玉といい、猫が吐き出したものです。
体の中から出てくるものですので、少し気味が悪いかもしれません。
しかし、猫にとっては必要なことなのです。
なので、飼い主は必要に応じて、猫が毛玉を吐き出しやすくするように、
サポートする必要があります。
今回は、毛玉のことについての知識をご紹介しつつ、
飼い主ができる毛玉サポートをご紹介します。
Contents
●どうして毛玉を吐くの?猫と毛玉の関係
猫が体をペロペロ舐めているのを見たことはありませんか?
ときどき、ものすごい姿勢でペロペロしているのを見かけて、
驚くことがあります。
実は、猫が自分の体を舐めるのは、毛づくろいという行為で、
お風呂の代わりに体を綺麗にしたり、
緊張をほぐしたりするためにしているとされています。
また、毛づくろいの頻度からも猫のことが色々と分かり、
例えば急に増えた場合ですと、なにかが原因でストレスが溜まっていることが
原因とされていますし、逆に減った場合は、歳をとり、
体が固くなってきたことが原因とされています。
そして、猫の体はほぼ全身が毛につつまれています。
なので、毛づくろいのために自分の体を舐めていると、
どうしても、毛を飲み込んでしまうのです。
そうしていくと、体のなかに毛が溜まってしまうので、
毛玉として吐き出します。
ちなみに毛玉が溜まりやすい猫は、いわゆる「長毛種」に分類される
スコティッシュフォールド等です。
そのほか、雑種でも毛がふわふわしていると、
長毛種に近いかもしれません。
また、夏毛と冬毛の生え変わりの時期である「換毛期」にも、
毛玉ができやすくなるとされています。
●毛玉が溜まってしまうとどうなるの?
猫が毛玉を吐き出さずに、体の中に毛を貯め続けていると「毛球症」という
病気になってしまいます。
毛球症になってしまうと、ご飯を食べなくなったり、嘔吐が増えたりします。
また、あまり例がないようですが、腸が詰まってしまう腸閉塞の原因にもなります。
なので、猫にとって、毛玉を吐くという行為は、健康と命を守るために大切なことなのです。
●猫の毛玉対策
先ほど、ご紹介したように、猫が毛玉を吐かなくなると毛球症という
病気になってしまいます。
猫が毛玉を吐くのはなかなか止められないと思いがちですが、
実は飼い主ができる猫の毛玉サポートはたくさんあります。
*ブラッシング
定期的に猫の体をブラッシングしてあげると、抜けやすくなっていた毛や
抜けていたけれど、絡まっていた毛などを取り除くことができます。
猫のブラッシング用品は、柔らかさや形が工夫されている様々なものが
販売されていますので、猫に合わせて選んであげるといいでしょう。
ブラッシングデビューは、柔らかめのブラシをおすすめします。
あまり毛はとれない印象かもしれませんが、最初から強い刺激を与えると、
猫が嫌がるようになってしまうかもしれません。
また、ブラッシングはスキンシップにもなりますが、一方でブラッシングを
嫌がる猫もいます。
また、猫のブラッシングは非常に奥が深く、
猫によってブラッシングをしてほしい部位やしてほしい部位が違います。
個人的な印象ですが、お腹周りは毛も薄いのと、
動物はお腹を触られるのを嫌う傾向があるからか嫌がる猫が多いです。
逆に、首の後ろ筋付近や背中側の尻尾の付け根などは、比較的喜ぶようです。
これは、ブラッシングだけでなく、撫でてあげても同じで、
よくゴロゴロと喉を鳴らします。
*猫草を設置する
ブラッシング以外にも有効なのは猫草を設置することです。
ブラッシングが体の外からのアプローチなら、猫草は体の中へのアプローチです。
猫は野生で生活していたころから、細長くて程々い硬いイネ科の植物を
よく食べているといわれます。
実はこれは、お腹がすいているのではなく胃を刺激して、
毛玉を吐きやすくしていると言われています。
なので、猫草を設置してあげると、猫の好みによりますが、
しつけをしたり、教えたりしなくても猫は自然と猫草を食べるようになります。
猫草はペットショップで販売されていますが、
ホームセンターやお花屋さんでも販売されているのを時々見かけます。
また、猫草は種や種とプランターのセットが販売されています。
猫草は主にイネ科の植物ですので、成長が早く丈夫なので、
水やりを欠かさなければ、グングンと成長します。
自分で栽培すると、お店の在庫に左右されませんし、
新鮮な猫草を食べてもらうことができるうえにお得です。
ただ、猫草も植物ですので、少し日当たりの良いところに設置し、
時々水をあげる必要があります。
実家で飼っている猫たちは、猫草が古くなってしなびてくると、
文句をいってきますので、新鮮な猫草が好みのようです。
*毛玉を吐きやすくするペットフード
実は、フードのなかにも毛玉サポートに役立つものがあります。
普通のフードよりも、食物繊維がたくさん含まれているため、
吐くというよりはうんちと一緒に出すことを助けるようです。
*どの方法がやりやすい?
個人的な感想ですが、最もやりやすかったのは「猫草」です。
先ほども書きましたが、草を食べるのは猫の本能ですので、
それを叶えてあげられるからです。
もちろん、食べる量は猫によって違いますが、ほかの2つと比べて、
比較的好みに影響されにくいです。
一方で、猫草の供給状況は、お店で購入する場合も、
自分で育てる場合も季節の影響を受けます。
季節の影響を受けずに、通年行える毛玉対策は、
ブラッシングとペットフードです。
●まとめ
いかがでしたでしょうか。
猫が毛玉を吐く理由と飼い主ができる毛玉サポートの方法について、
ご紹介してきました。
初めて猫を飼うという方は、毛玉を見たときに驚いてしまうと思います。
私も、床に落ちているのを踏んでしまい、それが少し水分を含んでいたので、
少し複雑な気持ちになったのを覚えています。
ただ、もし猫の毛玉を吐く頻度が急に増えたり、減ったりした場合は、
なにか対策を考える必要があります。
頻度が増えた場合は、なにかの環境の変化により、
ストレスを感じていることや皮膚が病気になってしまい、
痒くなっていることで毛づくろいが増えたことが原因とされています。
減った場合は、先ほどご紹介した「毛球症」を疑う必要があります。
いずれにしろ、病気が原因である可能性がありますので、
動物病院で診察を受けることをおすすめします。
毛玉を通して、猫の健康状態がわかるということです。
日頃から、毛玉を始めとする様々な変化に注意し、
猫がいつまでも元気に生活できるように、心がけていきましょう。