伊勢神宮の正しいお参りの仕方は? 実は2カ所ある!外宮と内宮の違い、由来も合わせて解説!
「伊勢神宮」といえば、日本人なら誰しも一度は聞いたことのある三重県の名所ですよね。
しかし、いざ行こう!となったとき、
伊勢神宮について詳しく知っている人は少ないのではないでしょうか。
なんだか格式高いイメージだし、知っている神社と同じお参りの仕方でいいの?と、
疑問に思う方もいるかもしれません。
行ってから慌てる前に、ここでは正しいお参りの仕方、
意外と知られていない伊勢神宮の「外宮」と「内宮」の違いと由来、
行くべき順序を解説していきたいと思います。
Contents
●伊勢参りはまず「外宮」からが鉄則!
伊勢神宮は正式には「神宮」と呼ばれ、1つの敷地に1つの社ではなく、
実は少し離れた場所にある「外宮(げくう)」、「内宮(ないくう)」という2カ所をはじめ、
全部で125社あることをご存じでしょうか?
多くの宮社から成り立つ神宮ですが、やはり最初に訪れておきたいのが外宮と内宮です。
ではどちらから先にお参りするのかというと、決まりがあります。
伊勢神宮のお祭りは昔から「外宮先祭」といい、まず外宮から行うそうです。
それにならってお参りも「外宮」→「内宮」の順番で回るのがならわしとされています。
●「内宮」こそが「神宮」のNo.1?
*外宮と内宮の違い
そもそも、外宮と内宮の違いは何でしょうか?それは主に建てられた時代と、
お祀りしている神様の違いです。
「内宮」
皇室の御先祖ともされる天照大御神(あまてらすおおみかみ)を祀る、
正式名「皇大神宮(こうたいじんぐう)」。一般に内宮、と呼ばれる正宮はこの皇大神宮のことです。
約2000年前から伊勢の五十鈴川のほとりに鎮座しています。
「外宮」
天照大御神の食事をつかさどる豊受大御神(とようけのおおかみ)を祀る、
正式名「豊受大神宮(とようけだいじんぐう)」。
ここが外宮の正宮となります。約1500年前に丹波国から現在の伊勢へ。
豊受大御神は、衣食住や産業の守り神でもあります。
上記を比べて見てみると内宮のほうが歴史が古く、神様も格や役割が違いますよね。
筆者は旅行会社のツアーで伊勢神宮を訪れたことがあるのですが、
天照大御神が祀られている、という知識しか持っていなかったため、
外宮と内宮があって離れているということも知りませんでした。
そのため外宮に行って初めて歴史や神様を知り、敷地の広い内宮でも正宮以外のお社を
あちこち回って疲れ果てた思い出があります。
数多くの宮社があり祀られている神様も多様な伊勢神宮ですが、
「初めて伊勢神宮に行く!」という方は歴史と神格No.1の内宮をメインに据えて
計画的に回るのをオススメしたいと思います。
行ったことがある、という方も下調べをして行くとより感動を味わえたり、
まだまだ知らない魅力に出会えるはずです。
●知っておくべきお参りの仕方とマナー
お参りの作法としては他の神社と大きく異なる点はありませんが、
注意点と合わせて、伊勢神宮のお参りの仕方を紹介していきます。
*全体的な注意点
・神域内は禁煙
・神域内での飲食不可、水分補給は休憩所で
・ペットを連れてのお参り不可、入り口に預ける必要あり
*手水 (※新型コロナウイルス等の感染対策により使用を制限されている場合があります)
手水(てみず)は、お参りに行く前に身体や心を清める意味で用いられる場所です。
以下が手順です。
2.柄杓を左手に持ちかえて、右手を清める
3.もう一度柄杓を右手で持ち、左手に水を溜め、口をすすぐ(※柄杓には口をつけないでください)
4.水を流し左手を清める
5.残った水で柄杓の持ち手部分を洗い清め、柄杓を元あった場所に戻す
*参拝
詳しいお参りの仕方の前に、大事な注意点を先にお伝えしておきたいと思います。
神社といえば、手を合わせて心の中で「お願いごと」をする方が多いですよね。
筆者も普段神社でお参りをする際には自分の願いをひたすら念じていたりします。
しかし伊勢神宮が推奨しているのは「お願いごと」ではありません。
御神前で手を合わせるときに捧げるのは「感謝の心」、
「おかげさまの心」なのだそうです。
伊勢参りが盛んになった江戸時代には、「一生に一度は」というほど憧れの地だったといいます。
今と違い便利な交通手段も無く、
歩いて目指す江戸から伊勢への道はそう簡単ではなかったと思います。
お願いごとをするのも悪いことではありませんが、伊勢神宮でお参りをする際は、
祀られている神様や身近にいる大切な人、
自分自身にも感謝の心を持ってお参りをすると良いかもしれません。
それではお参りの仕方を紹介します。
参拝の作法は、「二拝 二拍手 一拝」です。
拝(はい)は、深くお辞儀をすること、拍手(はくしゅ)は手を打ち鳴らすことです。
2.背中を平らにし、腰を90度に折って2回深いお辞儀をする
3.胸の高さで両手を合わせ、右指先を少し下にずらす
4.肩幅程度に両手を開き、2回拍手を打つ
5.ずらした指先を元に戻し、最後にもう一度深いお辞儀をする
普段なんとなくやっていることもきちんと手順をおさらいしておけば、
堂々と気持ちよくお参りができると思います。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
●語りつくせない伊勢神宮の奥深さ!
ここでは伊勢神宮のお参りの仕方や外宮と内宮の簡単な紹介をしてきました。
ひとくちに伊勢神宮と言っても、前述のように125の宮社があり、
その他のパワースポットや見どころ、合わせて行きたいおかげ横丁など、
調べても訪れても知らないことや紹介しきれないものがたくさんあります。
簡単には語りつくせない奥深さも、歴史ある伊勢神宮の魅力なのでしょう。
お参りの仕方やマナー、注意点を確認したい際はぜひこの記事を参考にしていただけたらと思います!