フルートのお手入れ方法 ~正しいお手入れで美しい音色を~
楽器はどれも繊細で、毎日のお手入れと定期的なメンテナンスが大切です。
それを怠ってしまえば、どんなに頑張って練習していても、
いい音が鳴らなくなってしまうだけではなく、音自体鳴らなくなることもあります。
今回は、美しい高音を奏でる木管楽器、
フルートの基本的なお手入れ方法をご紹介します。
正しいお手入れ方法を知って、
より綺麗な音を目指しましょう。
1 フルートの清掃
・楽器磨き
練習が終わった後、ケースにしまう前に楽器を磨きましょう。
楽器を磨く際は、付属のクロスを使って丁寧に拭いてあげてください。
付属のクロスがない場合は、百円ショップのメガネ拭きでも代用ができます。
楽器をしまう前や長時間吹いた後は、
掃除棒にガーゼを通して楽器の中も隅々まで拭きましょう。
ちなみに、ピッコロの場合はフルートに比べて管が細いため、
頻繁に掃除棒でクリーニングした方がいいでしょう。
本格的に楽器を磨くときには、
シルバークリーナーを使って黒ずみを綺麗にしましょう。
・練習中
フルートは金管楽器と違い、菅が真っ直ぐなので水は溜まりにくいですが、
キィの裏側のタンポに水が溜まることがあります。
その時は、クリーニングペーパーを挟んで水分を吸い取ってください。
この際、キィを押さえながらクリーニングペーパーを引き抜いたりしないようにしましょう。
楽器に傷がつく原因になります。
必ずクリーニングペーパーをキィで優しく押さえるようにしてください。
水が溜まれば、音は出しにくくなります。
ピッコロの場合は、フルートよりも水が溜まりやすいので、注意してください。
楽器を正しく構えると、キィのないところを水が流れていき、
溜まりにくくなるので、構え方にも気を付けてみてください。
2 フルートの保管と清掃
フルートは湿気に弱いので、ケースに入っているときも、
楽器を生身で置いておくときも、高温多湿の場所は避けましょう。
また、フルートは振動に非常に弱いので、家に持ち帰って練習するときや、
演奏会などでフルートを持ち運ぶときは、トラックや車には積まず、手で持ち運びましょう。
自転車のかごもNGです。自転車に乗って移動する場合、
自分で背負うか、ハンドルにひっかけて慎重に移動しましょう。
・付属の道具がない場合
楽器屋さんでフルートを購入している方は、
掃除道具は付属品としてついているかと思います。
しかし、中古やインターネットで購入している場合、
付属品がついてこないことが多いです。
そんなときは、
他のもので代用していただくことも可能です。
例えば、楽器を磨くクロスは、百円ショップのメガネ拭きで代用できますし、
掃除棒(クリーニングロッド)も長さが足りれば、リコーダーのものでも大丈夫です。
・注意点
フルートの場合は代用品を使っても問題ないですが、
ピッコロの場合は、菅が細いためピッコロ用の掃除棒を使った方が良いでしょう。
何かで代用すると、中が詰まってしまったり、
仮に掃除棒が通っても、ガーゼの厚さで詰まってしまうこともあるのでご注意してくださいね。
まとめ
今回は、フルートの正しいお手入れ方法をご紹介しました。
フルート初心者の方や、これから始めようと考えている方に、
少しでも参考になればいいなと思います。
冒頭でもお伝えした通り、どんな楽器も繊細で、
毎日のお手入れと定期的なメンテナンスをしなければ、
どんなに練習しても音が鳴らなくなってしまいます。
楽器本体に歪みがあったり、中の反射板がずれてしまったりした場合は、
迷わず楽器屋さんに修理を依頼しましょう。
楽器の上達には、基礎練習を継続することや、正しい呼吸、
姿勢など大事なことはたくさんありますが、
同じぐらい楽器のお手入れも大切なのです。
正しいお手入れをして、より美しい音を目指しましょう。