バニラ スカイとはどのような映画なのか? 気になる内容を徹底考察
『バニラ スカイ』は2001年公開のアメリカ映画です。
ハリウッドのトップ俳優トム・クルーズが主演し、
スペイン出身の女優ペネロペ・クルス、キャメロン・ディアスが共演しています。
『バックドラフト』で知られるカート・ラッセル、
『フィクサー』でアカデミー助演女優賞を受賞したティルダ・スウィントンが
脇を固めています。
監督はキャメロン・クロウが務めました。
『ザ・エージェント』でタッグを組んだトム・クルーズが
再びキャメロン・クロウ監督と組んで送るサスペンス・ドラマについて
考察していきます。
●1:『バニラ スカイ』はどのような内容の映画?
『バニラ スカイ』はトム・クルーズが主演と製作を務め、
『ザ・エージェント』のキャメロン・クロウが監督を務めた映画です。
出版界の実力者デビッドはマンハッタンにある豪邸に住み、
高級車フェラーリを乗り回し、美しい恋人ジュリーと交際していました。
デビッドは自身の誕生日パーティーで出会った親友の恋人ソフィアに
一目惚れしてしまい、ジュリーは嫉妬心からデビッドと共に
自動車事故による無理心中を図ります。
ジュリーは命を落としてしまい、デビッドはかろうじて命は助かりますが、
ハンサムなデビッドの顔は見るも無惨になってしまうのでした。
この映画『バニラ スカイ』は1997年のスペイン映画
『オープン・ユア・アイズ』のリメイクです。
オリジナルでソフィア役を演じていたのはペネロペ・クルスで、
リメイク版である2001年の映画『バニラ スカイ』にも同じ役で出演しています。
トム・クルーズは主演のみならず製作を務めており、
『オープン・ユア・アイズ』を鑑賞した時にペネロペ・クルスの演技に
魅せられて『バニラ スカイ』への出演を依頼したという逸話が残っています。
●2:『バニラ スカイ』で監督を務めたのはリサーチの鬼
『バニラ スカイ』で監督を務めたのはキャメロン・クロウです。
「リサーチの鬼」と呼ばれる人物で、
ひとつの映画を完成させるためにおよそ4年の歳月を掛けて
準備を行うそうですが、
『バニラ スカイ』は2000年の映画『あの頃ペニー・レインと』の
翌年2001年に完成させています。
映画が始まってすぐ、トム・クルーズ演じる主人公は
自宅アパートから街へと出て行きますが、そこには人影ひとつありません。
無人のタイムズスクエアをトム・クルーズ演じる主人公デビッドが
どこまでもさまよい歩いていきます。
このシーンはニューヨーク市の許可を得てタイムズスクエアを実際に
封鎖して撮影されたそうです。
人影ひとつないシーンからは、主人公がいる場所が夢の世界なのか、
現実の世界なのか全くわかりません。
また、音楽にもキャメロン・クロウ監督らしさが際立っています。
クロウ監督は16歳で『ローリング・ストーンズ』誌の記者となり、
数多くの歌手と交流を持っていた強者です。
ポール・マッカートニーが楽曲を提供した他、
レディオヘッドやボブ・ディラン、モンキーズらの音楽が使用されています。
●3:『バニラ スカイ』は何を伝えたいのか?
初めて鑑賞した時には何を伝えたいのか
全く意味不明な印象を受けた映画です。
主人公デビッドがいる世界が夢や幻想なのか、
それとも現実なのかがわからないという難解なストーリーです。
タイトルに入っている「バニラ」という言葉は、
英語で「シンプルな」や「まっさらな」という意味があります。
映画に登場する画家モネの絵画の色使いを
「バニラ色の空」とする説明があります。
映画『バニラ スカイ』を読み解く鍵としてモネの絵画と
その色使いから考察していくことで、
映画が伝えようとすることがわかるのかもしれないです。
まとめ
『バニラ スカイ』という映画について考察してきましたが、
難解なストーリー構成のために理解に苦しんだことがあります。
オリジナル作品である『オープン・ユア・アイズ』と共に鑑賞していくことで
リメイクである『バニラ スカイ』との比較ができそうです。
『バニラ スカイ』に登場するモネの絵画とその色使いを
キーワードにして映画を読み解いてみたくなりました。
自己流の解釈としては、自分がこれまでに手にしていた富や地位、
理想とする自分の姿が幻想となってしまった時に人は
どうのように行動するのかについて考えさせられました。