『グラスホッパー』ってどんなお話? 本屋大賞常連・伊坂幸太郎の最強傑作!
日本を代表する小説家・伊坂幸太郎。
伊坂幸太郎といえば、2008年本屋大賞に選ばれた『ゴールデンスランバー』を
思い出す人が多いのではないでしょうか。
他にもこれだけ多くの作品が本屋大賞に入選しており、
まさに本屋大賞の常連です。
・『フーガはユーガ』(2019年本屋大賞第10位)
・『AX アックス』(2018年本屋大賞第5位)
・『キャプテンサンダーボルト』(2015年本屋大賞第8位)※阿部和重との合作
・『アイネクライネナハトムジーク』(2015年本屋大賞第9位)
・『モダンタイムス』(2009年本屋大賞第10位)
・『終末のフール』(2007年本屋大賞第4位)
・『死神の精度』(2006年本屋大賞第3位)
・『魔王』(2006年本屋大賞第11位)
・『チルドレン』(2005年本屋大賞第5位)
・『アヒルと鴨のコインロッカー』(2004年本屋大賞第3位)
・『重力ピエロ』(2004年本屋大賞第5位)
そんな伊坂幸太郎作品の中でも、今回は「伊坂幸太郎史上、
最大の問題作にして最強傑作」と出版社に言わしめた大作
『グラスホッパー』についてご紹介します。
これを読めば、『グラスホッパー』の世界に触れてみたくなると思いますので、
是非最後までお付き合いくださいね。
Contents
●ますは『グラスホッパー』の基本情報から!
『グラスホッパー』はKADOKAWAより2004年に単行本、
2007年に文庫本が刊行された、長編小説です。
2008年にはコミックス化、2015年には映画化もされています。
映画は主演に生田斗真、メインに浅野忠信、山田涼介などが
キャスティングされた注目作品で、興行収入も10億円を突破しました。
●どんなストーリー? 『グラスホッパー』のあらすじをご紹介!
主人公は鈴木という元教師の男性。
2年前に妻が車で轢かれて、亡くなってしまいます。
その犯人は権力者の息子で、罪に問われることはありませんでした。
妻を殺した男に復讐するべく、犯人の男の父親が経営する会社に入り、
その機会をうかがいます。
そして、ようやくその機会が訪れたそのとき、
鈴木の目の前で、その男が車に轢かれて死んでしまうのです。
それは事故ではなく、「押し屋」と呼ばれる殺し屋の仕業。
鈴木は「押し屋」の正体を探っていくことになります。
同時に、別の目的で「押し屋」を追う、自殺専門の殺し屋「鯨」、
ナイフ使いの殺し屋「蝉」も登場。
鈴木・鯨・蝉の3人が、ストーリーが進むにつれて交じり合うと、
一気に物語が進んでいきます。
3人がどのように絡んでいくのか、そして「押し屋」の正体は……。
テンポよく進んでいく物語と、
「押し屋」の正体から目が離せない作品です。
■『グラスホッパー』の魅力とは? 筆者の考える2つの魅力
ここで、筆者が考える『グラスホッパー』の魅力を2点ご紹介します。
*“殺し屋”というユニークなテーマ
『グラスホッパー』の人気の大きな理由の1つはなんといっても、
個性豊かでユニークな殺し屋たちのキャラクターです。
殺し屋という恐ろしい存在でありながら、
どこか人間らしさが捨てきれていないところに魅力を感じてしまいます。
『グラスホッパー』は、『マリアビートル』『AX アックス』、
そして2023年の最新作『777 トリプルセブン』とあわせて
〈殺し屋シリーズ〉と呼ばれています。
シリーズの累計部数はなんと300万部超え!
『マリアビートル』は2022年にブラッド・ピッド主演で
ハリウッド映画化されており、その人気の高さがうかがえます。
*「押し屋」の正体を追う、ミステリー要素
主人公の妻を殺した男を、主人公の目の前で殺した「押し屋」。
鈴木は「押し屋」の正体を探っていくうちに、槿という男に疑いを持ちます。
しかしこの男には妻と2人の息子がいて、
一見するといわゆる普通の平和な生活をおくっている様子。
殺し屋とは思えない槿に戸惑いを覚えながらも、
彼が本当に「押し屋」なのかを探るため、
この家族に接近していくことになります。
果たして、槿は本当に「押し屋」なのか……。その謎から目が離せません!
まとめ
今回は伊坂幸太郎の『グラスホッパー』についてご紹介しました。
コミックス化や映画化もされている本作。
ぜひお好きな作品から『グラスホッパー』の世界に触れて