RUNNING SMAPに込めた思いとその後の新しい地図
2011年の年末、CDデビュー20周年を迎えたSMAPは、
1ヶ月限定で且つSMAP SHOPのみで「RUNNING SMAP!」という曲を発売した。
RUNNING SMAPとはこれまでの歩みを止める事なくこれからも走り続けるという
思いを込めてのタイトルだと云う。
それから約10年の時を経て、その時の決意とはうらはらに彼らが歩んできた道は
平坦なものではなかった。
所属事務所と担当マネージャーとの確執を発端に事務所からの独立を模索するも、
メンバー間の方向性の違いもあり、不本意ではあっただろうが
解散という決断に至り、あの時のSMAP SHOPも消滅して久しい。
だがメンバー個人個人はその歩みを止めたわけではない。
SMAPという名の活動は消滅したが、
それぞれがそれぞれの新しい地図を描いてRUNNINGは続いている。
そんな彼らは果してどんな地図の上を走り続けているのだろうか。
●新しい地図として続くRUNNING
SMAP解散発表と同時にジャニーズ事務所を退所した稲垣吾郎、草彅剛、香取慎吾の3名は
SMAPよりも人足先に退所したマネージャーの飯島氏のもとで
「新しい地図」という名称のユニットで再スタートをきることとなった。
SMAPが売れない時代から二人三脚で歩んできたマネージャーと共に
独立という当初目論んでいた計画をメンバー限定で叶えた形となった訳であるが、
この再スタートは一抹の不安も同時に感じるものがあった。
それはジャニーズを退所したタレントは同事務所の圧力で仕事を制限されるという、
メディアは公にしないが信憑性の高い噂というものがあったからである。
実際に彼らの露出が減ったと感じられる時期もあったのだが、
NHK大河ドラマ「渋沢栄一」で徳川慶喜という主要な役を演じていた草彅剛を見て
杞憂だったなと思うに至った。
あらためてSMAPはこれまでの潮目すらもを変える力を持ったグループなのだ感じさせられ、
今後の3人も順調にRUNNINGを続けていけると確信させられた。
●リーダー中居正広のRUNNINGとは
SMAP解散発表後、2020年まではジャニーズ事務所に残留した中居正広。
解散と同時に退所した3名とは距離を置いたような形であるが、
かといって木村拓哉のような事務所側に付く立ち位置でもない。
推測ではあるが、1対4の構図となってしまった場合の木村の立場というものを考えた
中居なりの配慮があったからではないかと想像してしまう。
さまざまなテレビ番組の司会やホスト役を難なくこなしているように見える
その姿の裏側は、並々ならぬ配慮するという能力の高さを感じずにはいられないのである。
中居正広の2023年は体調を崩してしまった時期もあり、
心配をされたが無事に復帰が叶った様であり、
今後も無理をせず自身のペースでRUNNINGを続けてほしい。
●逆風を疾走する木村拓哉のRUNNING
事務所との距離感の違いから、メンバーと袂を分かつ道を選択した木村拓哉は、
解散騒動時に批判を一身に浴びる立場に追い込まれたものの、
時間の経過と共に幾多のドラマ主演など最も安定的な活躍をしている様に感じられたが、
2023年のジャニーズ事務所の一連の騒動により今後の活動に暗雲が漂っている。
この騒動時の自身のインスタグラム投稿をきっかけに、
あのSMAP解散騒動の件が再び蒸し返されるなどの
逆風の中にある木村の今後の動向が気になるところだ。
木村もまた、SMAPというグループをどう存続させていくか、
他のメンバーとは異なるアプローチで必死に模索した結果が今に繋がっているのであろう。
決して責められることではなく、
あの時の決意を胸にRUNNINGを続けてほしい。
まとめ
RUNNING SMAPの決意は決してメンバーが物理的に一緒であることが全てではない。
それぞれが違う道を歩むことになったとしても、
必ず訪れる逆境を乗り越えてRUNNINGを続けていくその姿こそがすべてではなかろうか。
そして僕らもまた生きて入ればどんなに仲が良かった友達や恋人がいたとしても、
さまざまな理由で離れ離れになる時が必ずやってくる。
それは一生付き合っていこうと誓いあった仲かもしれない。
でも物理的に一緒に居続けるという以上に、
それぞれの人生のそれぞれの目標に向かって歩んでいく、
RUNNINGを続けていくということが大切な人との出会いと
別れの本当の意味でなのではなかろうか。
SMAPのメンバーの今後のRUNNINGを見守りながら、
僕らもRUNNINGを続けていこう。