NHKのど自慢とSMAPが国民的に愛される理由

NHKのど自慢というテレビ番組について
その存在を知らないという人はほとんどいないのではないだろうか。

昭和の時代から長きにわたり日曜日のお昼時に放映されているこの番組を
どこかで目にしたことはおそらく誰にでもあるだろう。

番組の内容については云う迄もないかもしれないが、
地方都市から小さな市町村まで全国津々浦々の会場をメインに
そこに暮らす住民参加形の歌合戦である。

そのような番組であのSMAPがゲストとして出演した事が幾度かあり、
話題となった事がある。

国民的テレビ番組とかつては国民的アイドルと呼ばれたSMAPは
相性が良い組み合わせであると感じた。

例えばこれが他のジャニーズグループ(現スマイルアップ)では
いまひとつはまらないのではないかと思えるのである。

変わりの役割がつとまるとすれば後継的な役割を果していた
嵐くらいかもしれないが彼らも現在は活動休止の状態である。

国民的人気というのはいったいどこから生まれるのであろうか。

NHKのど自慢とSMAPにはいくつかの共通点があり、
そこにその理由が垣間みれるのである。

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●NHKのど自慢の絶妙なバランス構成

NHKのど自慢のように素人参加形で歌の上手さを競いあう番組は他にも存在する。

だが大抵は歌唱力が拮抗した者同士同ジャンルの歌で競い合う形式の番組が
近年は多いのではないだろうか。

対してNHKのど自慢は出場者の年代もさまざま、
歌唱力もプロレベルの実力者がいるかと思えば、
音程を外してしまうおばあちゃんまで存在する。

歌のジャンルもポップスあり、演歌もありで、
お茶の間で日曜日の昼食を囲んだ親子、祖父母の3世代だれもが
無難に楽しめる内容が国民に長らく親しまれている秘訣であろう。

●SMAPの絶妙な人員バランス

そして、メンバー間のキャラクターが絶妙なバランスで成り立っていた
グループがSMAPである。

象徴的なところとしてはメンバー内では年長者にあたる
中居正広と木村拓哉の立ち位置である。

テレビドラマでは常に主役を演じ、
女性ファンからの人気も高かった木村には華があり、
野球に例えるなら中心を担う4番打者タイプと云えるであろう。

それに対し、バラエティーが主戦上で司会役などもこなす中居
メンバーの個性を上手く引き立てる潤滑油的な存在であった。

このように全員が4番タイプではないチームバランス、
そう、彼らのヒット曲である「世界にひとつだけの花」のように、
ひとりひとり異なる個性で咲かせた花の集合体が
国民の世代を問わず、支持された要因ではないだろうか。

●不完全であるが故に沸き上がる親しみ

NHKのど自慢とSMAPのもうひとつの共通点として、
不完全さというキーワードが当てはまるように思える。

のど自慢の出場者はいくら面白いパフォーマンスを見せようが、
ノリノリで歌おうが審査員が歌が下手だと見なせば、曲の途中で容赦なく
鐘1つ鳴らされ、強制終了を余儀なくされてしまうのであるが、

このシーンで度々沸き上がるもう少し見たかったなという感情が、
番組に惹き付けられる理由のひとつなのではないか。

少々こころもとない歌声の出場者には鐘が鳴ってしまうから
もう少し頑張れとつい応援してしまうのである。

これこそが不完全なものに対して沸き上がる
親しみというものではないだろうか。

そしてSMAPもまた不完全さが魅力のひとつなのではないかと
思わずにはいられない。

SMAPの歩みは決して順風満帆なものではなかった。

デビュー当時は同事務所の光GENJIが華々しい活躍をしていた時期であり、
最初から人気グループではなく、下積みの時期が長かった過去がある。

抜群にダンスや歌が上手かったわけでもなく、
突出した特徴を感じられなかった彼らではあるが、
バラエティーの分野でコントもできるしフリートークもできる。

これまでになかったアプローチで活路を見出して
人気を確立させたグループである。

また、人気グループとしての地位を確立後もメンバーの脱退あり、
ちょっとした不祥事もあり、最終的には事務所との確執から
不本意な形で解散に至る結末まで、決して完璧ではない等身大の若者像
還って国民の共感を呼んだのではないだろうか。

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まとめ

昨今のエンタメの主流はテレビからユーチューブなどの
ネットメディアに移行しつつあり、国民的と云われるような番組や
グループが生み出されることはもはや難しいのかもしれないが、

NHKのど自慢のような昭和時代からの古き良き歴史がある番組は
変わらず続いてほしいし、SMAPのような国民的に愛されるグループが
また登場して世知辛い世の中をほんの少し彩ってほしいと思う次第である。

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