太宰治のグッドバイってどんな小説?あらすじと見どころについて解説!

日本の有名な小説家の1人に太宰治という人がいます。

有名な作品に『人間失格』『走れメロス』『斜陽』などがあり
38年という短い生涯の中で多くの小説を生み出しています。

そんな太宰治の小説の中には未完成で途中までしか
書かれていないものもあるのをご存じでしょうか?

その未完成の小説は『グッドバイ』というタイトルです。

この記事では『グッドバイ』のあらすじとここが
面白いという見どころについて書きます。

今までに『グッドバイ』を読んだことがない人や
すでに読んだ事がある人に「読んでみたい」「もう1度読みたい」
そう思っていただけると幸いですので最後までお付き合いください。

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●太宰治の小説『グッドバイ』(未完成)のあらすじです。

この小説は表で編集者しながら裏稼業で大金を得た主人公が普通に
生きる決意をして人間関係を整理しようと考え始めたところから始まります。

彼が特に悩んでいたのが10人いる愛人に別れを告げる上手い方法がないか?
という事でした。

そこで知人に相談したところすごい美人を連れだって会いに行き
「この人と結婚する」
と伝えれば愛人達も仕方がないと諦めて納得するだろうという助言をもらいます。

この助言を実行する事にした主人公は過去に裏稼業で縁があった声と
態度は悪いけれどすごい美人に協力を求めて一緒に愛人達を訪ねていきます。

ここから愛人と縁を切っていくやり取りが続き
2人目の愛人に取り掛かろうかというところで
太宰治が自ら命を絶ってしまったためこの小説は未完成で終わっています。

●太宰治の小説『グッドバイ』(未完成)のここが面白い①

*愛人に別れを告げるシーンで主人公と愛人それぞれの感情が丁寧に描かれていて面白いです。

この小説は未完成のため作中でちゃんと別れられた愛人は1人だけなのですが
そのシーンは主人公の愛人に対する哀れみや
愛人のもう会えないという悲しさが伝わってきてとても感動します。

そして読者は主人公と愛人の両方の立場に感情移入して
物語の世界にどっぷりと入り込めます。

また読者がこれまでの恋愛経験と照らし合わせてフィクションで
ありながら私事のように読んで楽しめるのでぜひ読んでみて欲しいです。

●太宰治の小説『グッドバイ』(未完成)のここが面白い②

*主人公と同行する女性の関係が変化する様子や読者それぞれが続きを想像できるのも面白いです。

この小説の主人公は最初、自分の都合のためにすごい美人を
利用すると考えています。

言い方は悪いですが人としてというよりは便利な道具として見ています。

しかし彼女と行動を共にする中で主人公の心境に変化が見られます。
道具として利用するのではなく1人の女性として接するようになっていくのです。

未完成なのでこの先を太宰治はどのように作っていこうとしていたのかは
分かりません。しかしそれ故に続きは読者それぞれが勝手に想像できます。

主人公と同行する女性がさらに仲を深める事になるかもしれません。
もしくは主人公が普通に生きようとする事を諦めるかもしれません。

このように読者それぞれが続きのストーリーを考え想像できるので
とても面白いです。

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●まとめ

ここまで太宰治が書いた未完成の小説『グッドバイ』のあらすじとここが
面白いという見どころについて書きました。

登場人物にしっかりと感情移入できるし続きはこうなるのではないか?

と読者同士で想像を膨らませながら楽しめる小説ですので
ぜひ読んでみて欲しいです。

最後に私個人の考えなのですが『グッドバイ』というタイトルは
愛人との別れというテーマにぴったりと合うのですが

太宰治は読者に対しての想像の余地がある贈り物として
この小説を未完成のままにしてこの世を去ったのではないかと感じています。

太宰治という人は本当に分かりにくくつかみどころのない人なので
自分はこんな人じゃないかと思うというように
話が盛り上がれば楽しいかもしれませんね。

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