90年代 SF映画ベスト5!!

今回は、90年代に製作されたSF映画の中でも高い人気と
注目度を誇るSF映画について様々な情報を調べました。

1990年代、CGの飛躍的な進歩もあり、
かなり多くのSF映画が世界中で量産されました。

日本でも、平成ガメラ三部作のような
高い完成度を誇る映画が多く誕生しました。

今回は、その中でも個人的に印象にのこった作品を5つご紹介します。

今回は、あくまで個人的な価値観でまとめたランキングであり、
あの映画がない!この映画がない!といった批判はご了承ください。

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90年代SF映画ベスト1位ジュラシックパーク


1993年に公開されたスティーブン・スピルバーグ監督作品の
「ジュラシックパーク」は、1990年代のハリウッド映画を大きく変化させ、
またCGという単語を改めて世間一般に大きく知らしめる作品にもなりました。

マイケル・クライトン原作のSF小説を映像化した本作ですが、
実はクライトンの小説とはほぼ別物の内容となっています。

クライトンの原作はあくまでカオス理論という数学上の理論に
ストーリーの中心にしていますが、

スピルバーグはストーリーの中心は恐竜にすえることで、
大人から子供まで受け入れられる作品に変化しました。

これが功を奏し、本作は世界中で大ヒットしました。

また本作の主人公である恐竜についてもですが、それまで特撮の主流であった
コマ撮り特撮からCGやアニマトロニクスなどを中心とした特撮に変更され、
本作でアニメーターを担当したフィル・ティペットは
「俺たちは絶滅だ」と絶句したといわれています。

また本作には、怪獣映画マニアらしいスピルバーグの遊び心も多くみられ、
ジュラシックパークのゲートには1933年公開の怪獣映画「キングコング」に

登場するゲートを、さらにティラノサウルスが出現する時の地響きには、
1954年公開の日本の怪獣映画「ゴジラ」を意識しました。

実はスピルバーグ監督は、かなりのゴジラフリークであり、
1998年に公開されたトライスタースタジオ制作で、

ローランド・エメリッヒ監督作品のハリウッド版ゴジラこと
「GODZILLA」には当初、スピルバーグの名前が持ち上がっていたこともありました。

さらになんと、実は「ジュラシック・パーク」とハリウッド版ゴジラこと「GODZILLA」の企画は双方同時期に立ち上がっていたのですが、スピルバーグは、

「ゴジラは原爆を落とされた日本人でなければその精神を理解する事はできない」
とゴジラの監督を蹴り、「ジュラシックパーク」を選んだとの事でした。

また、スピルバーグ監督はエメリッヒ監督がゴジラを引き受けたことについて、
「降りた方がいい」と助言を進めていたとの事です。

さらにスピルバーグ監督は「ジュラシックパーク」のメイキング映像で

「僕の映画の恐竜たちはゴジラじゃない。
ゴジラのように怒っているわけではない。」と説明。

かなりゴジラを意識して、本作を制作していたみたいです。

個人的に、やはり心の奥底で、実はスピルバーグとしては
ゴジラがしたいのではないかというようにみえますね。

いずれにせよ、今作はスピルバーグ監督のマニア的なこだわりが功を奏して、
「ジュラシックパーク」は世界中で大ヒットを記録しました。

本作は、90年代のSF映画を代表する傑作として、
歴史に残ることは間違いないといえるでしょう。

90年代SF映画ベスト2位エスケープ・フロム・LA


エスケープ・フロム・LAは、1996年に公開されたSFアクション映画です。

本作の監督は、SF映画・ホラー映画界の巨匠であるジョン・カーペンター監督で、1987年に製作された「ニューヨーク1997」の続編となっています。

本作のあらすじは、大地震でアメリカ本土から離れてしまったことで
犯罪者の住む楽園となった刑務所島ロサンゼルスを舞台に、

伝説のアウトローであるスネークが、このロサンゼルスに機密情報を持って
逃げだした大統領の娘を追いかけるという内容となっています。

本作のアウトローのスネークは、非常に冷酷で卑怯で、ダンディなのですが、
逆に言うと実はとんでもないマヌケですぐに敵に捕まったり、
前作と同じ失敗を繰り返すなど、傍らから見れば、
ぶっちゃけただのバカにしかみえません。

しかし、スネークはただのバカではなく、持ち前のしぶとさで罠をくぐりぬけ、
また心の中には誰にも譲れないプライドを持っており、本作のラストでは、
そのプライドのためにとんでもない決断を行ってしまいます。

さて、本作のアメリカは極右政治家が牛耳るとんでもない独裁国家になっており、
この事を不快に感じた大統領の娘は機密情報を持ち、ロサンゼルスの刑務所の中を
支配している反米思想家にそれを売り飛ばそうとします。

つまり右翼と左翼の喧嘩なのですが、監督のジョン・カーペンターはスネークを
通して、こういった右翼左翼のののしり合いに、
冷たい視線をなげかけているのがわかります。

ジョンからすれば右翼も左翼もバカバカしくみえてしまうわけですね。

ちなみに本作の主人公スネークは「メタルギア」シリーズのスネークの
元ネタとしても有名です。

90年代SF映画ベスト3位ターミネーター2


1991年に製作された「ターミネーター2」は、その後のSF映画の歴史に大きな
影響を与えた90年代を代表するSF映画の一つとなっています。

未来社会でロボットの軍団を打ち破り、人類社会解放のカリスマとして
君臨しているジョン・コナー。

しかし、ロボットたちのボスである人工知能スカイネットは、
コナーの子供時代に、液体金属式のターミネーターであるT1000を
送り込もうとします。

それに対して未来社会のコナーたちは、かつてコナーの母であるサラを襲った
T800の同モデルを送り込みます。

こうして時を超えてやってきた二体のターミネーターによる闘いが幕をあげました。

本作では、前作では敵であったターミネーターがまさかの主人公側に
つくという異色の展開をみせました。

まさに恐ろしかった敵が味方になると頼れる友となるという作品です。

T800を演じるシュワちゃんこと、アーノルド・シュワルツェネッガーの存在感は
いわずもがな、宿敵であるT-1000を演じるロバート・パトリックの存在感も
目を見張るものがあります。

また、本作はT800とジョン・コナーの間で友情とも家族愛ともいえるような
感情が芽生えていきます。

そして、そんなT800が下す最後の決断は、世界中で多くのをさらいました。

本作以降、様々な作品を生み出しているターミネーターシリーズですが、
どれもイマイチ決定打に欠ける内容になっているのは、
本作があまりにもできがよかったことが大きな影響を及ぼしているとみて
間違いないでしょう。

90年代SF映画ベスト4位スターシップ・トゥルーパーズ


オランダを代表する映画監督ポール・バーホーヴェン、そんな彼が製作した
映画は、1997年製作のSF戦争映画「スターシップトゥルーパーズ」です。

本作も90年代を代表するSF映画として、多くの映画ファンの記憶に残っています。

宇宙にも進出した未来社会の地球、そこは「地球連邦」という地球の全ての国々を
統合した一つの国が誕生していました。

しかし彼らは突如昆虫型宇宙人「バグ」との戦争状態に入ります。

主人公のジョニーは平和な社会で生きていた少年ですが、持ち前の正義感から、
高校卒業後に地球連邦軍に加入することを望んでいましたが、
それについて両親と激論を交わし、反対されます。

すねるジョニーは無理矢理入隊しますが、故郷であったブエノスアイレスが
バグの放った隕石兵器で壊滅。

彼はバグとの戦いに身を投じるのでした。

本作の見どころは人間と巨大昆虫宇宙怪獣との白兵戦です、当然ですが
昆虫怪獣たちは口から火を吐いたり、隕石を放ったりとんでもない戦闘力を
有しており、人間が白兵戦を挑んでもバラバラになったりして灰になって
死んでいくだけでしかありません。

本作はそんな残酷な事実をつきつけており、それでも戦う主人公たちの心の強さを
描いた王道の青春映画としても魅力があります。

ところが、バーホーベン監督はさらに未来社会の「地球連邦」が
死刑をショーとしてみせたり、地球の何の関係もない昆虫たちを
虐殺したりするなど、狂ったデストピアとしても描いており、
この随所に挟まれるブラックユーモアが本作を、さらに独自の映画にしています。

本作は元々ロバート・ハインランのSF小説「宇宙の戦士」を
元ネタにしているのですが、自身もオランダで戦争を経験した記憶のある
バーホーベン監督は、極右思想家で反民主主義であった原作者ハインランの思想が
グロテスクなものであると批判したかったのだといわれています。

ちなみに監督のバーホーベンはスピルバーグのあとに、
ローランド・エメリッヒ監督の「GODZILLA」のオファーを受けましたが、
バーホーベンは弟子のヤン・デボンにゆずったといわれています。

デボンは東宝のスタジオに足をよせるなど、高い興味と感心をみせるものの、
途中で降板しました。

バーホーベンのゴジラが一体どのような作品になっていたのか、
それはそれで見てみたいですね。

90年代SF映画ベスト5位デモリションマン


1993年に公開された、シルベスター・スタローン主演の
SF映画「デモリションマン」。

本作は、1980年代‐90年代に活躍した暴力刑事が、時を超えて未来社会で蘇り、
同じく未来社会で蘇った宿敵を倒すために活躍するという内容の
アクション映画となっています。

暴力刑事のスパルタンは、凶悪犯フェニックスを追いかけるうちに、
事故で300人以上を死傷させてしまいました。

スパルタンとフェニックスはこの出来事を批判され、
最終的に全身を冷凍保存され、未来社会になるまで監禁するという刑に
あってしまいます。

そして、2040年代。

スパルタンは、未来社会のアメリカに蘇りました。

未来社会のアメリカでは
『暴力は男性の特権の乱用である』
『肉食行為は動物たちを無益に殺す行為なので禁止』

といった政治的正しさ俗にいう「ポリコレ」がアメリカ中に
浸透しきったある意味では優しい地獄のような管理社会となっていました。

スパルタンはこんな未来社会にウンザリするものの、
フェニックスも未来社会に解放されたことを知ります。

フェニックスは破壊と殺戮と混沌を愛する狂人で、
未来社会の腑抜けた警察では相手になりませんでした。

彼は未来社会を支配していた独裁者すら殺すと、
自身が新しい独裁者になることを模索します。

スパルタンは果たして彼を止められるのでしょうか。

本作の未来社会は、
『男女差別はしない』や『他人に優しくする』『暴力をふるうのは悪しき男性性の
象徴』といった「政治的正しさ」が暴走した結果、
全体主義国家になってしまったアメリカが描かれています。

また、喫煙や肉食といった行為もこの未来社会のアメリカでは禁止され、
菜食主義と禁煙が徹底されています。

当時は「こんなアメリカありえねえだろ」といったブラックジョークのために、
使用されていましたが、現在のアメリカの様子をみていくと、
割と洒落にならない深刻さをにじみだしています。

果たしてこの情けない去勢されたアメリカが実現すれば、どうなるか…。

アメリカに軍事面で守られている日本は尋常ではない被害を被っていそうですね。

ちなみに、主演のシルベスター・スタローンはいわずもがな、
悪役のサイモン・フェニックスを演じるウェズリー・スナイプスの
ある種やり過ぎな狂気じみた演技にも高い評価が寄せられています。

まとめ

今回は90年代に放映されたSF映画について、ランキング形式でまとめてみました。

・1位のジュラシックパークはスピルバーグの恐竜愛怪獣愛がさく裂した名作SF映画
・2位のエスケープフロムLAはジョン・カーペンターの反骨心がさく裂した名作
・3位のターミネーター2はシュワちゃんの代表作
・4位のスターシップトゥルーパーズは90年代を代表するカルト作品
・5位のデモリションマンはポリコレが暴走したけっか、何もできないアメリカになったことを予言する不気味な作品

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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