ゲイリー オールド マンがスパイを演じた映画は?

ゲイリー オールド マンがスパイを演じた映画が2012年に日本で公開された
裏切りのサーカス』です。

ゲイリー オールド マン演じる秘密情報部員ジョージ・スマイリーは、ある作戦の失敗によって引責辞任します。

引責辞任したスマイリーのもとにある日、イギリス秘密情報部内にいる裏切り者を捜し出すという命令が下されます。

スパイ小説の大家ジョン・ル・カレによる『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』を原作にした静かな緊張感が漂うスパイ映画です。

オスカー俳優ゲイリー オールド マンと同じくオスカー俳優コリン・ファースも出演しています。

監督は『ぼくのエリ 200歳の少女』を手掛けたトーマス・アルフレッドソンが務めました。

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●1:『裏切りのサーカス』のあらすじ

第二次世界大戦が終了してもなお世界に平和が訪れることはなく
アメリカとソ連は「冷たい戦争」に突入しました。

1970年代前半、イギリス秘密情報部「MI6」とソ連国家保安委員会「KGB」による情報戦は熾烈を極めていました。

MI6のリーダーであるコントロールは秘密情報部内に裏切り者が潜んでいる
という情報をつかみます。

ハンガリーの将軍が裏切り者の名前と引き換えに亡命を要求したことを受け、
コントロールは独断で工作員ジム・プリドーをハンガリーへ送り込みますが、
プリドーは銃撃されてしまいます。

作戦失敗の責任を問われたコントロールは長年の右腕であったスパイのジョージ・スマイリーと引責辞任します。

ほどなくしてコントロールは謎の死を遂げ、スマイリーはMI6上層部の
呼び出しを受け、裏切り者を見つけ出すという特命を受けます。

疑惑の目を向けられた幹部はティンカー(鋳掛け屋)、テイラー(仕立て屋)、ソルジャー(兵隊)、プアマン(貧乏人)です。

引退した老スパイであるジョージ・スマイリーは敵と味方の区別がつかない
灰色の世界で調査を続ける中、孤独な男たちの魂が交錯するのでした。

●2:映画『裏切りのサーカス』の原作者

ゲイリー オールド マンがスパイを演じている映画『裏切りのサーカス』の
原作者はジョン・ル・カレです。

原作者ジョン・ル・カレは、ゲイリー オールド マンがスパイを演じた映画
『裏切りのサーカス』で製作総指揮を務め、クリスマスパーティーの招待客として
出演しています。

ジョン・ル・カレは本名デイビッド・ジョン・ムーア・コーンウェルで、
1931年10月19日、イギリス・ドーセットプール生まれです。

スイスにあるベルン大学とオックスフォード大学でドイツ語を学び、
イートン校で2年間教鞭を執りました。

その後、イギリス国内の治安維持を担う情報機関MI5の下級職員となり、
1960年にイギリス国外の情報収集を担う情報機関MI6へ転属します。

旧西ドイツにある在ボン大使館、在ハンブルク領事館で勤務するかたわら、
自身の職務経験を基にして小説を書き始めていきます。

1961年に『死者にかかってきた電話』で小説家デビューを飾り、
1963年に発表した『寒い国から帰ってきたスパイ』によって世界的な
ベストセラー作家の地位を獲得しました。

ゲイリー オールド マンがスパイを演じた映画『裏切りのサーカス』の
原作である『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』、

ピアース・ブロスナンが007とは正反対の堕落したスパイを演じ、
オスカー俳優ジェフリー・ラッシュと共演した映画『テイラー・オブ・パナマ』の
原作『パナマの仕立屋』の原作者として知られています。

映画『カポーティ』でアカデミー主演男優賞を受賞したフィリップ・シーモア・
ホフマン主演で映画化された『誰よりも狙われた男』、ユアン・マクレガー主演で
映画化された『われらが背きし者』、レイチェル・ワイズがアカデミー助演女優賞
を受賞した映画『ナイロビの蜂』の原作者としても知られています。

父親は詐欺師で、「学はないもののとても魅力的で、派手なぜいたく好きであるが、

社会的な道徳を持ち合わせていない稀代のいかさま」であったそうです。

若い頃のジョン・ル・カレは自身の小説の重要な要素である
「だまし、だまされ」の技を目の当たりにしました。

母親はジョン・ル・カレが5歳の時に家を出て行ったそうで、
父親が家にあまりいないのはスパイであるから、と考えていたそうです。

イギリス人作家イアン・フレミングが生み出した派手な007シリーズとは
対照的にジョン・ル・カレは華やかではなく冷たくて陰惨で、
時には惨めであるスパイ活動
の世界を描き出していました。

2020年12月12日、スパイ小説の大家として知られる作家ジョン・ル・カレは
89年の生涯を閉じました。

●3:ジョージ・スマイリーを演じたもう1人の俳優

ゲイリー オールド マンは映画『裏切りのサーカス』で
イギリス秘密情報部員であるジョージ・スマイリーを演じていました。

物静かで誰の印象にも残らないジョージ・スマイリーを演じ切り、
第84回アカデミー主演男優賞にノミネートされました。

ゲイリー オールド マンの他にジョージ・スマイリーを演じた俳優が
アレック・ギネスです。

ジョン・ル・カレによる小説『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』を
原作にした全7話のテレビドラマでアレック・ギネスがジョージ・スマイリーを
演じました。

アレック・ギネスはイギリスの名優であり、厳格ながら温厚な人物、
コミカルで怪しそうな人物を演じるなど、作品ごとに異なる顔を見せる
演技派俳優です。

ジョージ・ルーカス監督による1977年公開のSF映画
スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』で
オビ=ワン・ケノービ役を演じたことで有名です。

巨匠デビッド・リーンが手掛けた1957年の映画『戦場にかける橋』で
日本軍の捕虜となったイギリス人大佐を演じてアカデミー主演男優賞を
受賞しました。

デビッド・リーン監督による大作『アラビアのロレンス』、
『ドクトル・ジバゴ』、『インドへの道』にも出演しています。

ジョン・ル・カレの小説『スマイリーと仲間たち』を原作とした全6話の
テレビドラマ『スマイリーと仲間たち』でもイギリス秘密情報部員である
ジョージ・スマイリーを演じています。

『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』に続いて、
『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』、
『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』にもオビ=ワン・ケノービ
役として出演しましたが、アレック・ギネス自身後悔していて、
ファンからの手紙を読まず、「スター・ウォーズ」に関する取材も
一切受けていなかったそうです。

名優アレック・ギネスは2000年8月5日、肝臓癌によって86歳の生涯を閉じました。

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まとめ

ゲイリー オールド マンがスパイを演じた映画『裏切りのサーカス』に
ついて解説してきました。

映画はイギリス秘密情報部「MI6」内に潜む裏切り者を捜し出すという
特命を受けたゲイリー オールド マン演じる老スパイである
ジョージ・スマイリーの姿が描かれています。

007シリーズのような派手な展開はありませんが、
静かな空気の中に緊張感が漂う独特の雰囲気に魅了されました。

頭脳を駆使して繰り返し鑑賞していく楽しさを教えてくれる映画です。

秋の夜長にじっくりと楽しみたいとも思える映画で、
映画を鑑賞するだけではなくジョン・ル・カレによる原作
『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』も読んでいきたいです。

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