猫があまりお水を飲まないのは何故だろう。病院に行った方がいい時も!
動物には様々な特徴があります。
ゾウはたくさんのご飯を食べますし、
逆に海底生物のダイオウグソクムシはまったく食べません。
それは猫も同じで、
猫は他の動物よりもお水を飲まないとされています。
昔、実家で飼っていた猫も例に漏れず、
あまり水を飲みませんでした。
以前から、犬は飼っていたのですが、
猫は犬と違いあまり水を飲まないことを知らず、動物病院に連れていきました。
しかし、特に問題はなかったようで、
それ以後も水を飲む量は変わらないけれど、元気にすごしていました。
ただ、獣医さんは
「元々、水を飲まない動物ではあるが、診察に来てくれたほうが良いときもあるよ」と言っていました。
今回は、その経験を踏まえつつ、最新の情報も取り入れて、
猫のお水事情についてご紹介したいと思います。
Contents
●猫とお水の関係について
研究機関が猫の遺伝子を解析していき、祖先を辿っていくと
「中東の砂漠」に生息していた「リビアヤマネコ」というネコ科の動物が
起源だとわかったそうです。
砂漠というと、昼は暑く、夜は寒い。しかも、水があまりない。
という状況ですので、猫は水をあまり飲まなくても行きていけるように
進化したと考えられています。
元々は野生で生活していたネコ科の動物は、ネズミを捕まえさせるために、
人間に飼われるようになり、そして歴史や文化の発展とともに
広がっていったことから、現在では世界中で愛されている動物になりました。
しかし、水を飲まないという昔からの特徴は受け継がれていき、
砂漠で生活する必要がなくなった今でも、
水を飲まなくても生きていける体でありつづけています。
●しかし、お水事情の変化には注意を!
元々、お水をあまり飲まない動物ではありますが、
前と比べてお水を飲まなくなったという場合は、
何か対策を考えなければなりません。
*猫はグルメ!お水を飲まない時に最初に試してほしいこと
猫はとてもグルメです。
ご飯の種類が変われば、食べなくなるのはよくあることで、
味や食感にはうるさい動物です。
また、それはお水に対しても同じです。
ご飯と同じでお水も一気に飲まないで、少しずつ飲みますが、
そうしていると段々とお水が古くなっていきます。
猫は自分が放置していたのにも関わらず、古くなったお水を嫌い、
飲まなくなってしまいます。
まるで、王様や女王様です。
なので、そういった「お猫様」に対しては、常にお水が循環し、
新鮮な状態を保ちやすくなる「自動給水器」を試してみるのも良いかもしれません。
ただし、自動給水器はお水が通る管の部分やポンプに汚れが
溜まることがありますし、またどこから連れてきたのかわかりませんが、
ふやけたキャットフードが流れ続けていることもありますので、
定期的な掃除が必要です。
掃除は、使い古した歯ブラシとスポンジがオススメですが、
細くて届きにくい部分が多いため、洗剤を使うのはあまりオススメできません。
新鮮さ以外にも、まだまだ「お猫様」の好き嫌いは続き、
たとえばお水が入ったお皿の使い心地が悪いから飲まないということがあります。
猫のお皿についてのこだわりは、色などではなく、
高さや幅、器の深さをチェックしています。
もし、お皿を変えてからお水を飲んでいる量が減った様子があるのであれば、
元のお皿に戻してあげるといいかもしれません。
*猫がお水を飲んでいないときのサイン
乾きに強いとは言え、猫も体の中の水分が減ってしまうと、
だんだんと変化が起こります。
猫のおしっこの量が減ったり、毛のツヤ感が減ってしまったりします。
その他、口が乾くといってこともあるようです。
そういったお水を飲んでいないサインが出てきたら、
お水を飲む量が増えるような対策が必要になってきます。
*動物病院を受診したほうがいいライン
ただ、先ほど挙げたサインはなかなか気づきにくいところがあります。
サインの時点で、対策ができれば理想的ではありますが、
そうでない場合もあると思います。
個人的に、一番わかり易いのは「毛のツヤ」です。
なので、毛のツヤがなくなってきて、次のようなことが起きていれば、
早めに動物病院を受診しましょう。
・おしっこが減った
・吐くのが増えたり、下痢をしたりしている
ただし、基本的には水分不足ではなくても、上記のことが起きていれば、
動物病院を受診したほうがいいと思います。
*何をしてもお水を飲まないときは…
やはり、猫はなかなか難しい生き物です。
しかし、対策を考えている間に、脱水になってしまっては困るので、
お水を飲まなくても水分が摂れる方法を試してみましょう。
例えば、これはまた猫の好みがでてきますが、
普段ドライフードを与えているのであれば、ウェットフードに
切り替えてみるのがオススメです。
その名の通り、たくさんの水分が含まれています。
また、最近流行りのスティック状の袋に入ったペーストフードにも、
たくさんの水分が含まれています。
多くの猫がこのフードにはメロメロですので、試してみる価値はあるでしょう。
最終手段として、スポイトで直接お水を飲ませるという方法もあります。
コツとしては、口の付近を徐々に濡らすところからスタートするのと、
自らが好んでいないタイミングで抱っこさせてくれる猫は少ないため、
できるだけ優しくお水を与えることです。
とくに、抱っこについては、無理に行うとトラウマになってしまう
可能性がありますので、気をつけてください。
スポイトでの給水が難しいと感じたら、
迷わず動物病院の先生に聞いてみましょう。
家族としての猫について最も詳しいのは飼い主さんですが、
動物としての猫について詳しいのはやはり、お医者さんです。
●まとめ
いかがでしたでしょうか。水分補給というのは、猫を含む全ての動物にとって、
生命線となっています。
しかし、猫のお水事情は書いていったとおり、
なかなか複雑で水分補給が必要なのに、好みや気分でお水を飲まないことが
あるようです。
そして、体に不調をきたしても、それは続きます。
それは、お水を飲む環境が、猫の好みではないからです。
基本的に猫を含むペットを飼うというのは、そのペットが生活しやすいように、
飼い主が環境を併せてあげる必要があります。
ただ、彼ら彼女らは自分で言葉を発して、どのように環境を変えてほしいかを
教えてくれることはありません。
日頃の飼い主さんにしかない目線と家族としての思いやりが、
それを実現させます。
猫が健康に長生きできるために、
まずはお水事情をあわせてあげることから始めましょう。