漫画『NANA』13巻の48話、パーティの裏側で揺れ動く人間関係…!

漫画『NANA』は、2000年から連載されていた矢沢あい先生の大人気漫画です。

ナナと奈々、同じ名前の二人の女の子が夢と恋にひたむきに向き合うストーリーは、
多くの読者の心を掴んできました。現在は休載中で、21巻まで刊行されています。

この記事では、13巻の48話目について小松奈々の視点から考察してみたいと思います。

トラネスの歌姫レイラと、ブラストのシン。

二人の合同誕生日パーティが開催されている裏で、
様々な人間模様が繰り広げられている回です。

もし自分が奈々だったら、こんなパーティの裏側は気を遣いすぎて疲れそう…
ぜひ記事の最後までお付き合いください!

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●タクミはご機嫌ななめ!それでも向き合う何度でも

シンにお祝いを言うため、レイラとシンの合同誕生日パーティへやって来た奈々。

ノブがいることもあり最初は行くことをためらっていましたが、
シンのために会場へ足を踏み入れます。

しかし、奈々がビジネスの場に現れたことでタクミを怒らせてしまい…。

48話はそんな二人が互いの意見をぶつけ合った、不穏な空気の中から始まります。

かつては自分を受け入れ救ってくれたタクミという存在。

しかし奈々はまた絶望に突き落とされた気持ちになります。

仕事を優先する気持ちは分かりますが、いくらタクミが才能のあるミュージシャンだからといって、
身重の婚約者である奈々に対する態度はあまりに冷たくひどい…。

タクミから「本気で出てく気なの?」と問われ、
「あたしにはあたしのペースがありますから 考える時間位ください」
と精一杯の抵抗を見せる奈々。

その後、奈々はタクミのいる白金の家へ戻る選択をします。

707号室へ帰っても、みんなの優しさに甘えてしまうだけだと、自分を奮い立たせます。

自分の選択に自分で責任を持って進むって、
なかなか勇気のいることですよね。

ブラストメンバーやナナとの出会いが、
奈々が以前よりも強くたくましくしていることがわかります。

がんばれ奈々…!

●伝えきれなかった想い。ノブとのすれ違い

合同誕生日パーティには、ノブの新しい彼女である百合(朝海)も来ていました。

パーティも終盤になり部屋で奈々を待つナナはすでに酔っ払い状態。

そこへノブと百合がやって来て会話を交わします。

そして奈々も現われ気まずい雰囲気に…。

二人きりで話すことになったとき、ノブは奈々に
「ごめんね もう未練がましくメール送ったりしないから」と伝えます。

ノブの表情は穏やかです。

新しい恋を見つけたこともありますが、いつも優しいノブ。

その時、奈々はノブに誤解されていたことに気づきます。

ノブのことを迷惑だなんて思っていないのに。

ただ悩んで自分の気持ちをずっと伝えられなかっただけなのに。

気持ちは言わなければ伝わらない、という事実を奈々は痛感します。

48話は、奈々と他の登場人物たちの想いが
交差して切ない気持ちになります。

ノブに改めて、当時タクミとは別れたつもりでいたと伝える奈々ですが、
ノブは「もーいいよ今更 それでもおまえはタクミを選んだんだから」と言います。

奈々自身も、タクミと結婚することを決めたときの自分の気持ちを振り返ります。
「あの時あたしがタクミを選んだのは」「あの時タクミが一番優しくしてくれたから」

タクミのことはもちろん好きだけれども、優しい方へ流されてしまった、と分析しています。

予想外の妊娠を期に、体も人生も大きく変わってしまうのは女性の方です。

そこまで自分を責めないで…と奈々に声をかけたくなりますが、
孤独から逃れるようにした選択であったことを認めます。

それでも、タクミを選んだのは自分、
と心を決める奈々のたくましさは本当にすごいです。

●がんじがらめにならないで

48話の終わりに、未来の奈々が当時を振り返ってナナに呼びかけるモノローグがあります。

当時の自分は誰かとの強く解けない絆を求めていた。

だけど絆は結べるものじゃない、繋ぐものだよ、と。

そして、未来のある時点で消息を絶ったままのナナに対して
「がんじがらめにならないで」と呼びかけます。

漫画『NANA』は、過去を振り返る形で奈々のモノローグが出てくるシーンがあるのですが、
それが一層物語に謎と深みを持たせていて、続きがとても気になってしまいます。

48話では、奈々が来ていることもあって上機嫌に酔っぱらっている奈々。
せっかく久々に会えた二人ですが、お酒のせいかナナは早々に寝てしまいます。

同じベッドで眠るナナと奈々。まるで707号室での二人を見ているようです。
翌日、二日酔い状態で起きるナナは、奈々の今後について尋ねます。

「頭冷やしてじっくり考えるよ」と冷静な奈々に、ナナは彼女らしいエールを送ります。
「くじけるなハチ公 人生は七転び八起きだ」「立ち上がり続けりゃ勝つんだよ」

寄り添うだけじゃなく、背中を押してくれるナナ。

彼女の信念にも近いエールですね。

そんな頼もしいセリフを言うナナの表情は、
穏やかで自信に満ちているように見えます。

仕事も順調で、レンとも結婚することになり、
戸惑いながらも前向きに進んでいる頃なのではないでしょうか。

それだけに、最後の奈々のモノローグが一層切なく感じます。

時が経ち、人との絆の繋ぎ方が少し分かるようになった
未来の奈々からナナへの「がんじがらめにならないで」というメッセージ。

どんな想いが込められているのか…。

48話の奈々とナナは和やかな雰囲気なので、
対比の強さを感じてしまいます。

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まとめ

以上、漫画『NANA』13巻の48話について、小松奈々の視点から考察してみました。
いかがだったでしょうか?

トラネスの歌姫レイラとブラストのギタリスト、シン。

二人が主役の華やかなパーティの裏で、
これでもかというぐらい様々な人間ドラマが繰り広げられています。

どの登場人物たちの気持ちも痛いくらい分かる。

矢沢あい先生は改めて天才です…!

奈々とナナの前向きな表情に被せるように語られる奈々のモノローグが、
これからのストーリーをより気になるものにさせています。

この後ストーリーは更なる展開を見せますので、
まだの方はぜひ作品を読んでみてください!

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