本屋大賞、2022年の順位は?気になる作品のオススメを解説

全国の書店員が最も売りたい本を選ぶ
本屋大賞」2022年の順位が発表されました。

<本屋大賞とは>
本と近い立場の書店員さんが「面白かった」「まだ知らない人に読んでほしい」などの
オススメの本を投票で順位ごとに決めます。

読書好きの店員さんが選ぶ本なら興味がわきますね。

2022年本屋大賞に輝いたのは
(大賞)『同志少女よ、敵を撃て』
(翻訳小説部門)『三十の反撃』
(発掘部門)『破船』

以上の3作品でした。実際に読んだ感想も含め、
2022年の本屋大賞を順位ごとに見ていきましょう。本選びの参考にしてみてくださいね。

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Contents

●2022年 本屋大賞 1位

*『同志
1942年、モスクワ近郊の農村で暮らす16歳のセラフィマ。
独ソ戦が激しさをますなか、大学進学を控え、母と猟をして生活していた。

ある日をきっかけに彼女の人生は変わった。ドイツ軍に村人全員と母を殺されたのだ。
セラフィマ自身も殺される直前、赤軍の女性兵士に助けられた。

彼女は誓った。母を殺したドイツ兵と、村を焼き払ったその女性兵士に復讐すると。
そこからセラフィマの本当の戦いが始まる。

とにかく話題の本書は2022年、本屋大賞の他にも沢山の章を受賞しています。
・『アガサクリスティー賞』(史上初の全選考委員会、満点)
・『キノベス!2022一位』(紀伊国屋ベストブック)
・『第九回高校生直木賞』
・『2022年一番売れた小説』
(※日販・トーハン(単行本フィクション)
(2021/11/22~2022/11/21)楽天ブックス2022年年間ランキング 小説・エッセイ部門(2022/1/1~2022/10/20))

<オススメポイント>

本作は、ソビエト連合の女性兵士とナチスドイツの戦いが描かれ、
戦闘シーンなどでは兵器が鮮明にかかれ、人を撃つときの描写は圧巻です。

戦争は男性のイメージが強いが、女性の主人公だからこそ没入でき、
その世界観にひきこまれます。女性狙撃手達の人間ドラマも目が離せず、
彼女たちの友情や恋愛、苦悩は読者の心に刻まれます。

とにかく「ページを進める手が止まらなくなります」徹夜注意。 

●2022年 本屋大賞 2位

*『赤と青とエスキース』青山美智子


あらすじ:
メルボルンに留学した女子大生レイは、現地の日系人、ブーと恋に落ちる。
だが留学も終わり帰国がせまったレイ。その期間限定の付き合いの二人に待つものとは。

1枚の「エスキース(絵画)」がなす、それぞれの恋の短編種。

<おすすめ>

第1章からはじまる4つの短編集で、作品全体で全てが美しくキャラクターみんな温かい。
暗い部分がなく、もう一回読みたくなる作品です。

赤と青の名前の通り、2つの色が毎回からみ、それぞれの章で異なる話と思いきや
最後に“全てが繋がる”とんでもない仕掛けがあります。

●2022年 本屋大賞 3位

*『スモールワールズ』一穂ミチ


:あらすじ
夫婦円満を装う一組の夫婦は、それぞれの悩みをかかえ日々を過ごす。
そんなある日、妻の美和は男子中学生の笹一に出会う。
家庭の事情で夜な夜な、コンビニで過ごす笹一を見つけると、そこから二人は・・・

<オススメ>

BL作者の一穂ミチさんが今回、文芸先品を発表し話題となったのが「スモールワールド」
担当の編集者さんが6年ものラブコールをし、ついに完成した作品です。
発売前から重版になり話題を集めた6つの短編集からなる物語。

『家族がテーマ』で描かれ、家族という小さなコミュニティで、
もがきながらも強く生きていく姿を見て

「もし自分だったら、たえられるか?」
そんな気持ちになりながら最後まで読んでしまう作品です。

●2022年 本屋大賞 4位~10位

4位 『生欲』朝井リョウ
5位 『六人の嘘つきな大学生』浅倉秋成
6位 『夜が明ける』西加奈子
7位 『残月記』小田雅久仁
8位 『硝子の塔の殺人』知念実希人
9位 『黒牢城』米澤穂信
10位『星を掬う』町田そのこ

● 2022年 本屋大賞 翻訳小説部門 1位

*『三十の反撃』ソン・ウォンピョン


あらすじ:
1988年に生まれ、三十歳になった非正規社員のキム・ジへ。
彼女は平凡な毎日のまま大人になっていく。

大企業の正社員を目指すジへは、うっぷんした社会へ反撃を始めることにした。

その過程で自身を見つめなおし、本当にしたかったことを考えるようになった。
そして「本当の自分」として歩む先には・・・

<オススメ>

同僚のギュオクに出会い、社会に対して反撃をはじめるキム・ジヘ。
キム・ジヘの成長、強くなっていく姿は、読者の私も勇気づけられた。
働くすべての人におくる物語です。

●2022年 本屋大賞 発掘部門 1位

*『破船』吉村昭


:あらすじ
海辺ちかくの小さな村を舞台に、難破船を「お船さま」と呼び待つ人たちの悲哀、
そして悲劇な結末を描いた時代小説。

<オススメ>

作者は実際に漁村を取材して、生活、風習、歴史などリアルに
描かれて迫力があり引き込まれる内容となっています。

物語は、村人たちが生きるための風習を中心に展開しますが、
そこには人間の本質、倫理、運命など深いテーマに関わり、
読者には多くの問いを残すでしょう。

物語全体として、不穏な空気が流れ、重く暗い展望。
決してハッピーエンドで終わらないであろう物語には強く感情を揺さぶられます。

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●まとめ

2022年の本屋大賞はこのような順位になりました。

毎年行われる本屋大賞は、順位ごとに発表されるため
「本好きな人」「本選びに迷ってる人」にとって、大変参考になりますね。

普段小説など読まない人も、本屋大賞の順位をもとに選んでみるのも良いと思います。

2022年大賞の『同志少女よ敵を撃て』は史上初の全選考委員が5点満点で、
新人の作品とは思えない完成度で話題を集めました。

そんな作家の逢坂冬馬さんは、会社勤めをしながら小説を書き続け、
帰宅後のお風呂の後に執筆していたという。

この生活を10年続け、ようやく今回のデビュー作につながりました。
そんな思い入れのある『同志少女よ敵を撃て』気になる方は手に取ってみてください。

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