幕末に実在した?【るろうに剣心】の登場人物たちのモデル

『るろ剣』と呼ばれ親しまれている幕末を舞台にした大ヒット漫画
るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』。

その登場人物たちに実在のモデルがいるのはご存じでしょうか?

『るろうに剣心』は1994年に週刊少年ジャンプにて連載が始まり、
アニメ、映画、ゲームなど様々なメディアミックスが展開されてきた作品です。

昨年も最新のアニメ技術を用いて再アニメ化されるなど、根強い人気を誇っています。

幕末を背景に、様々な剣客たちの活躍が描かれている同作品。

そこで今回は主人公の緋村剣心と、昨年12月、
アニメ第2期のキャラクタービジュアルが公開された志々雄真実と
瀬田宗次郎のモデルとなった人物ついて紹介していきます。


スポンサードリンク




●緋村剣心のモデルは幕末の剣客・河上彦斎


『るろうに剣心』の主人公・緋村剣心は、元長州派維新志士で幕末に
人斬り抜刀斎」の異名で知られた伝説の剣客です。

そんな緋村剣心のモデルは、幕末の4大人斬りの1人、河上彦斎とされています。

河上彦斎は幕末に活躍した肥後熊本藩士で、
人斬り彦斎」の異名で呼ばれていました。

主人公と似た異名を持つ河上彦斎とは一体どのような人物だったのでしょうか。

*容姿と性格

河上は剣心と同じく短身痩躯(当時の平均身長である150cm台)で、
中性的な容姿であったとされています。

また、普段は妻子にやさしく、物腰柔らかで礼儀正しい人物であったと言われていることから、
主人公の剣心と似たような印象を持つ人もいるのではないでしょうか。

*剣術

主人公の剣心は、剣さばき・身のこなし・相手の動きの先読み、
これらの速さに重きを置いた飛天御剣流の使い手です。

その強さは広く知れ渡っており、作中では他の登場人物から「抜刀斎」の異名で恐れるほどです。

これらはモデルとなった河上と似ており、
瞬足剣術の使い手という点が2人の共通点です。

特に河上彦斎の得意技「片手抜刀の逆袈裟斬り」。

これは剣心の奥義「天翔龍閃」と同様に抜刀術。

技名は違っても、剣術が非常に似通っていることがわかります。

●志々雄真実のモデルは初代新撰組筆頭局長・芹沢鴨


志々雄真実は『るろうに剣心』の登場人物たちの中でも、
作品中盤の「京都編」における最大の敵として、主人公たちの前に立ちはだかります。

直属の配下である通称「十本刀」を擁し、弱肉強食の考えのもと、
明治政府を打倒して日本を再び幕末期の動乱に陥れることで、
真の強者が天下を獲る国を目指しています。

そんな志々雄のモデルは、初代・新撰組筆頭局長を務めた芹沢鴨とされています。

あまりの横暴な振る舞いから、新撰組の隊士に暗殺された過去を持つ芹沢は、
他作品において悪役として描かれることもあり、
悪い印象を持つ人もいるのではないでしょうか。

そして彼らは悪役という点だけでなく、他にも似通っている部分があります。

*部下から狙われる

芹沢は素行が悪く、お金や女性、お酒などが絡む問題を次々と起こし、
新撰組の名を汚す行いをしていました。そのため部下から襲撃されるという最期を迎えました。

同様に志々雄も部下から襲撃されることがありますが、
その理由は芹沢とは異なっています。

そもそも「十本刀」はそれぞれ違った理由で志々雄の下に集まっており、
志々雄に心酔して配下に加わった者や、利害の一致によって配下となった者も居ます。

例えば「隙があれば殺していい」という条件で部下になった魚沼宇水、
「心清い者を救う」という志々雄とは異なる考えを持ちながら、
明治政府のという一点のみで志々雄と同調して配下となった悠久山安慈などがいることから、
志々雄の場合、リスクが有っても見どころのあるものは
部下に引き込むだけの度量があるということなのでしょう。

*横暴だが情が厚い

志々雄も芹沢も知っている人からすれば、多くの人が悪人で横暴な人と思うでしょう。
しかし、そんな彼らにも情が厚い一面があります。

芹沢の場合、お世話になっていた人たちの家族が亡くなった際に、
近藤と共に帳場に立って進んで葬儀を手伝い、
子供たちの面倒を見るなど、とても好かれていたそうです。

志々雄の場合、付き合いの長い瀬田宗次郎が自分の元から
去ることを決めた際には寂しそうな様子を見せたり、

自分のために汚れ役を全て請け負うと言い切った佐渡島方治には
「お前にはいの一番で俺の側で勝利の美酒を味わわせてやる」と約束したりするなど、
信頼する者に対しては情が厚い。

総じて、穏やかな生活を望む人々とは相容れない悪党だが、
その価値観に合う相手であれば柔軟な考えや
面倒見のよさもある親分肌な人物ともいえるのでしょう。

●瀬田宗次郎のモデルは新撰組の天才剣士・沖田総司

『るろうに剣心』の登場人物たちの中で十本刀と呼ばれる者たちがいます。

彼らは首領たる志々雄真実直属の配下で、
その中でも最強且つ志々雄の右腕とされているのが天才剣士・瀬田宗次郎です。

彼のモデルになったのは、幕末の剣客集団である新撰組の1番隊組長を務めた沖田総司です。
モデルになった人物ということもあり、彼らには様々な共通点があります。

*境遇
まず、瀬田宗次郎の名前は沖田総司の幼名「沖田宗次郎」に由来しています。
彼らは共に幼少の頃、両親が他界し、沖田は姉に、瀬田は親戚に育てられることになります。

しかし、瀬田は愛人の子供ということもあり、引き取られた先で、
親族たちから疎まれ、虐待を受けながら育ち、周囲の反感を買わないようにするために、
常に愛想笑いをするようになり、それが後述する性格にも影響を与えています。

*性格

二人とも凄腕の剣士としての顔とは裏腹に、いつも陽気でよく笑い、
人当たりの良い人物とされています。

しかし、それはあくまででも彼らの一面に過ぎません。

例えば沖田の場合、新選組と敵対していた阿部十郎からは、
幕末の四第人斬りの一人である岡田以蔵などと同様に、
思想的背景を持たない人斬りとして非難されています。

同様に瀬田も普段はよく笑うが、それは生い立ちの影響で
「喜怒哀楽」の「楽」以外の感情を封印していたことが原因である。

そのため、いざとなれば、志々雄の命令を遂行する無慈悲な剣客となります。

*剣術

沖田は9歳の頃、天然理心流の道場に入門し、若くして才能を見せ、塾頭を務めた。

師匠は後に新撰組の局長となる近藤勇で、
沖田の剣術の形は師匠の近藤そっくりであったとされています。

沖田の剣技で有名なのが「三段突き」であり、
構えから踏み込みの足音が一度しか聞こえないのに、
その間に3発の突きを繰り出したと言われていますが、史実かどうかは不明。

もし本当であるならばもの凄い早業であることは間違いないでしょう。

瀬田も同様に、若くして志々雄真実に見出され、
「弱肉強食」の考えを知り、十本刀として彼に使えています。

また、目にも映らない超神速の移動術「縮地」を得意とし、
縮地による突進から抜刀術に繋ぐ連続技である「瞬天殺」を必殺技としています。

このように若くして才能を見出され、師匠が首領を務める組織の下で剣を振るい、
その腕前は天才的であったことが共通しています。

スポンサードリンク




まとめ

今回は『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』の登場人物のモデルついて紹介しました。

歴史を振り返って作品を見直したときに、また違った角度で楽しむことができるので、
興味がある人は他のモデルについて調べてみるのはいかかでしょうか。

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA