小説で知るLGBT!自身や身近な人がLGBTだった時の生き方や寄り添い方

近年認知度が上がってきたLGBTですが、
まだまだ公言できることが当たり前の世の中になったわけではありません。

個々のプライベートに関することでもあり、
友達や家族に打ち明けることも難しいですよね。

「受け入れられないかもしれない」
「自分っておかしいのかな」

そういった不安を抱えているのは、あなただけではありません。

また、打ち明けられた側も、
もしかしたらどう反応していいか分からない方もいらっしゃるかもしれません。

今回ご紹介するのは、LGBTについて悩んだり、
詳しく知りたいと思うあなた達におすすめの小説です。

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●キッチン/吉本ばなな


二度映画化され30年以上愛され続けているこの小説には、
戸籍上の性別は男性であるものの、母親として息子を育てるえり子が登場します。

もともとは結婚していましたが、
妻が亡くなってしまったのをきっかけに女性として生きる決意をし、
第二の人生を歩んでいるえり子。

息子を育てる中でつらいことも沢山あったようですが、
明るく振舞い、強い意志をもって女性として生き続けます。

そんなえり子の生き方に憧れ、励まされる方もいるのではないでしょうか。

●夏の約束/藤野千夜


芥川賞を受賞しているこの小説には、
ゲイカップルのマルオとヒカルが登場します。

二人の日常が描かれていますが、注目していただきたいのはマルオ。

マルオは他人の目があっても堂々と恋人らしい振る舞いをし、
心ない言葉をぶつけられたとしてもさらっとかわします。

LGBTというだけで心ない言葉を実際にぶつけられ、
傷ついた経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

きっとマルオを知れば心ない言葉もどこ吹く風、
堂々と振る舞う勇気がもてるはずです。

●生のみ生のままで/綿矢りさ


島清恋愛文学賞を受賞しているこの小説には、
お互い自身は異性愛者ととらえていた逢衣と彩夏が登場します。

偶然に出会い、どちらも男性の恋人がいるというのに惹かれあう二人。

結婚を意識していたほどの恋人とは別れ、
心の思うままに逢衣と彩夏は求めあいます。

性別を超えて好きになる、
そんな経験をしたことがある方は少ないかもしれません。

今までと違った自分を、自分自身が受け入れることが難しいと
感じることもあるでしょう。

そんなあなたにこの小説は寄り添ってくれます。

●息子のボーイフレンド/秋吉理香子


この小説には息子からゲイであることをカミングアウトされる母親、
莉緒が登場します。

莉緒は自身が高校生の頃BL漫画を描く腐女子だったのにも関わらず、
カミングアウトを受け動揺してしまいます。

夫である稲男も、息子がゲイであることを受け入れることができません。

「もし自分の子供がLGBTでも受け入れよう」
「偏見をもたないようにしよう」
そう思っている方は多いですが、実際に当事者になってみると、
快く受け入れられず反対の意見をもってしまう方も
いらっしゃるのではないでしょうか。

莉緒、稲男、そしてゲイとカミングアウトした聖将、
聖将の恋人、莉緒の友人と様々な視点で描かれているこの小説では、
普段は知ることがなかなかできないカミングアウトする側、
される側の両方の視点を知ることができます。

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●まとめ

自身や身近な人がLGBTだった時、物語として生き方や悩み、
心情を知ることができれば、より自身にあった生き方や、
寄り添い方を見つけることができるかもしれません。

小説の中の登場人物達と全く同じように生きることはできませんが、
勇気や希望を抱かせてくれるはずです。

また、LGBTについて詳しく知りたいと思った方も、
小説だと当事者達の人生や考えを想像しやすくなるのではないでしょうか。

ぜひLGBTが題材の小説で理解を深め、生きやすい、
そして寄り添いやすい社会を目指していきましょう。

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