坂本龍馬の新婚旅行 ルートは?いつ、どこへ行った? 

幕末の英雄の中でも指折りの人気者である坂本龍馬

彼が新婚旅行に鹿児島を訪れたという話は、歴史ファン、
龍馬ファンの中ではよく知られた話です。

でも、実際にいつ、どこに行ったのかまで知っているという方は、
意外と少ないのではないでしょうか。

かくいう私もそんな一人でした。

今回は龍馬とお龍夫妻がたどった
新婚旅行のルートをご紹介していきます。

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・旅のきっかけと時代背景

2人が新婚旅行に旅立ったのは1866年3月。
あの「薩長同盟」が締結されたのがその年の1月のこと。

龍馬が盟友中岡慎太郎とともに、両藩の仲を取り持ち同盟の締結に尽力したことで有名です。

両藩が手を結んだことにより、その後、時代が大きく動いたことは、
後の世に生きる我々の周知の事実ですが、
薩長同盟の締結からわずか2日後にある事件が起こります。

そう、京都の伏見にある寺田屋という旅籠で
龍馬が伏見奉行所の役人に襲われた、いわゆる寺田屋事件です。

この襲撃の際に手指を負傷した龍馬は、西郷隆盛、小松帯刀らの勧めにより、
2人の故郷である薩摩へ湯治に妻のお龍を連れて出かけたというのが、
のちに日本初の新婚旅行といわれる旅のきっかけでした。

薩長同盟締結の仲介という大役を果たした龍馬。

翌1867年には「大政奉還」、1868年1月の「鳥羽・伏見の戦い」へと
時代は一気に討幕、明治維新の渦へと突入していきます。

龍馬とお龍夫妻の新婚旅行は、まさに時代が大きく移り変わっていく、
維新前夜のことでした。

龍馬自身を見ても運命の近江屋事件まで1年半あまり。
そう考えると何だか感慨深いものがありますね。

・新婚旅行のルート

龍馬お龍夫妻は、西郷、小松、中岡、三吉らとともに大阪から薩摩の蒸気船「三邦丸」に乗り込み、
3月4日に薩摩を目指し出航します(実は2人だけの旅ではなかったのですね)。

途中、下関、長崎を経由し、3月10日に無事薩摩に到着。

このとき西郷邸にも宿泊したと言われています。2人の信頼関係が垣間見えます。

3月16日より、いよいよ各地を巡っていきます。

まずは船で浜之市港(鹿児島県霧島市)へ。

霧島は九州の南端、桜島を望む錦江湾に面した地にあります。
当時、龍馬32歳、お龍27歳も桜島の雄大な姿に目を奪われたのではないでしょうか。

それでは、龍馬夫妻が訪れたルートを見ていきましょう。

*日当山温泉(ひなたやまおんせん)


鹿児島県霧島市 浜之市港からほど近い日当山温泉で1泊しています。
ここには西郷さんもよく訪れていたようで、歴史ある温泉地です。

*塩浸温泉(しおひたしおんせん)


鹿児島県霧島市 泉質は炭酸水素塩泉。刀傷に聞くと言われています。

ここで10日ほど逗留し傷を癒したとされています。

現在、残念ながら宿泊はできませんが、
塩浸温泉龍馬公園として整備され、足湯などは楽しめます。

他にも龍馬資料館などがあり、龍馬夫妻がおとずれたスポットとして紹介されていますので、
龍馬ファンとしては是非立ち寄ってみたいところ。

この逗留期間中に和気神社や犬飼の滝などへの観光も楽しんでいます。

このときの様子を龍馬が姉の乙女に「この世の外かと思われ候ほどめずらしき所なり」と
その絶景を伝えています。

時に釣りや鳥を狙っての射撃など存分に心と傷を癒したようです。

*栄之尾温泉(えいのおおんせん)


鹿児島県霧島市 2人はさらに北上し、当時小松帯刀夫妻が逗留していた栄之尾温泉に立ち寄っています。
霧島山中腹の渓谷沿いにある温泉地。現在は残念ながら閉鎖中とのことです。

*硫黄谷温泉(いおうだにおんせん)


鹿児島県霧島市 4種類の泉質があり、神経痛、筋肉痛、打ち身、
冷え性など様々な効能があります。

現在もホテルが運営する庭園大浴場でその豊かな泉質を楽しむことができます。

男女別のエリアと混浴エリアがあり、乳白色のお湯で深さが1.4mの立って入る温泉など、
温泉好きにはたまらない魅力的な名湯です。

*高千穂峰(たかちほのみね)


鹿児島県・宮崎県 両県の県境にある標高1,574mの霧島連峰の第2峰で、
日本二百名山の1つに数えられる霊峰です。

山頂にある「天逆鉾(あまのさかほこ)」を抜いて2人で大笑いしたという逸話が残っており、
現在も2人の新婚旅行地としても、

また、天孫降臨の神話にまつわる日本有数のパワースポットとしても有名です。

2人が登頂した日は3月29日(新暦では5月13日)で霧島ツツジが見頃の時期でした。
霧島神宮にも参拝し、樹齢約千年の大杉に触れています。

その後、硫黄谷温泉、塩浸温泉、日当山温泉などに寄りながら浜之市港に戻ってきた2人は、
鹿児島の小松邸に約50日滞在します。

そして6月4日、約3ヶ月間にわたる壮大な新婚旅行を終え、薩摩を後にしました。

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・まとめ

大きな時代の転換点のなかで、ほんのひとときではありましたが、
平和で心から安らげるかけがえのない時間を共に過ごした日々は、
きっと2人の生涯の思い出になったことでしょう。

幕末の偉人は新婚旅行の先駆者でもありました。

辰年の今年、2人の龍に思いを馳せながら癒しの温泉と
パワースポットを巡ってみるのは如何でしょうか。

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