刑事主人公のサスペンス映画おすすめトップ5

今回は、刑事が主人公のサスペンス映画の中でも特におすすめの作品をトップ5形式でご紹介します。

刑事映画といえば、1970年代~1990年代に隆盛を極めたハリウッド映画の代表的なジャンルです。

日本でもあの故・水野晴郎氏が敬愛したジャンルで、
多くのファンが日本でもいるジャンルであったりします。

現在日本でも放送されている多くの刑事ドラマなどが
こういった映画に影響を受けて作られました。

今回は刑事映画の中でもサスペンス描写に赴きを
置いたおすすめ作品の数々をご紹介します。


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1位:スタローンがダメ保安官を熱演!コップランド

1997年に公開されたシルベスター・スタローン主演の映画「コップランド」は
スタローンの代表作の一つとして有名な作品です。

ニューヨークの端にあるニューヨーク市警察の関係者が集まって住む、
独自の島「コップランド」

そこで保安官として働いていたシルベスター・スタローン扮するフレディは、
コップランドに住む警察官たちから慕われていたものの、内心ではバカにされていました。

フレディもそれに気が付いていましたが、刑事たちに好かれている現状に満足し、
日和見主義的な生活を送っていました。

コップランドを支配しているのはニューヨーク市警のベテラン刑事のレイでした、
レイは刑事同士の悪事には黙殺をしたり、警官同士の不正を隠している典型的悪徳刑事でしたが、
レイの悪事をフランクは黙認し、それどころか忖度を働かせていました。

そんなフレディに対して、親友の刑事であるゲリーはフレディのことを
「だらしない」と批判しています。

やがて、フレディはレイの甥っ子であるマレーの死亡事件を追いかけることになり、
そこでニューヨーク市警の警察たちが張り巡らせていたとんでもない陰謀を知り、
とうとう彼も隠していた正義感を解き放つ時がきたのでした。

本作は刑事ばかりが住む島「コップランド」でおきる陰謀について描かれたサスペンス映画であり、
主人公は刑事ではなく郡保安官という立ち位置でした。

アメリカは複数の警察機構があり、その派閥に別れ対立しているという構図があります。

本作の主人公フレディが所属する警察機構は「郡保安官」で、
本作のボスキャラであるレイが所属するのは「市警察」となります。

本作では未登場ですが、皆さんご存じの「FBI」はアメリカの州を越えた警察機構として存在しています。

このように本作は複雑なアメリカの警察事情も描かれており、これが面白いです。

シルベスター・スタローンといえば、マッチョでタフなロッキーのようなイメージがありますが、
実は本当に得意としているのは本作のフレディのような
少し頭の足らないどうしようもないヘタレ役であったりします。

本作のスタローンは本当に情けなく、日々の仕事に忙殺され、
持っていた正義感など腐ってしまったどうしようもない日和見主義者のクズ野郎なのですが、
そんな彼が尊敬していたレイたちNY市警の刑事たちの陰謀を知り、
銃を持ち立ち上がる姿が非常にカッコイイのです。

また本作はスタローンだけではなく、悪徳刑事たちのボスであるレイにハーヴェイ・カイテル、
そしてそんな悪徳刑事を追いかけながらもフランクの事を見下している
内務査察官にロバート・デ・二―ロ、フランクの親友で彼に悪態をつきつつも、
彼を支えるゲリー役にレイ・リオッタといったように豪華俳優陣が脇を構えています。

特に、レイ・リオッタは本作以外では善人をほとんど演じていないのですが、
「グッドフェローズ」のごろつき小悪党キャラとは想像できないほどの
カッコいいキャラを演じていました。

見終わった後爽やかな気分になる、おすすめの刑事映画の傑作です。

特にスタローンファンにはおすすめできる作品です。

2位:デンゼル・ワシントンの悪徳刑事が渋い!トレーニングデイ


2001年に公開されたデンゼル・ワシントン主演の「トレーニングデイ」は、
重厚なアクション映画を得意とする映画監督アントン・フークワによる
警察サスペンス映画となっています。

ロサンゼルスの麻薬取締課に所属することとなった新人刑事ジェイク、
彼はベテラン刑事のアロンゾとコンビを組み、彼から1日をともにすることになります。

アロンゾが担当する地域は黒人やヒスパニックが多く住む、いわゆるロサンゼルスの
掃きだめのような場所で、そこを守っているアロンゾにはとんでもない裏の顔がありました。

実はこのアロンゾこそ、麻薬組織のボスでこの地域の犯罪者たちを支配するドンであったのです。

ジェイクは純粋に正義を信じる潔白な白人男性でしたが、
次第にロサンゼルスの地獄のような底辺地域とそこを暴君のように支配しているアロンゾをみて、
幻滅していきます。

そして、アロンゾにはさらに裏の顔がありました。

実は彼はロシアンマフィアに金を借りており、
その後始末をジェイクに押し付けようとしていたのでした。

果たしてジェイクの運命はどうなるのでしょうか。

本作は英雄的なイメージの強いデンゼル・ワシントンがとんでもない卑劣で
凶悪な悪徳刑事を演じることで、そのギャップに驚かされる映画となっています。

また、それだけではなくロサンゼルスの想像以上に汚いストリートや、
本物のギャングを使用したシーンなどサスペンスフルにあふれる作品で、
ほろ苦い作品が好きな人にはおすすめとなっています。

またデンゼル・ワシントンファンには彼の意外な一面を
みることができるのでおすすめの作品となっています。

しかし、本作には実は残念なところがあります。

それは、実は未公開シーンの一つで、アロンゾがジェイクをみて若かりし
理想に溢れた頃のことを思い出し本音を話すシーンや、アロンゾ自体が黒人という理由で
近所に住んでいた白人に虐待を受けていたと語るシーンが多くありました。

つまり、アロンゾには暗い過去があり、正義と真実を志していた刑事として活動していた時期が
間違いなく存在していたのですが、彼が信じる正義などどこにも存在していなかったことを知ると幻滅、
地元のギャングの元締めに堕落していたのです。

これはアロンゾというキャラクターに、深みを与える印象的なシーンですが、
本編では未公開となってしまいました。

これは非常に残念なことです。

他にもカットされている部分が多くあると思われるので、
いつか未公開シーンを含めた完全版を製作してほしいですね。

3位:悪徳刑事の前に現れた凶悪な女マフィアの脅威!蜘蛛女


1994年に製作されたサスペンス映画「蜘蛛女」は、
ゲイリー・オールドマン主演のカルト的人気を誇る作品です。

本作は、欲望にまみれた街ニューヨークを舞台に、
悪徳刑事として働くジャックが遭遇する悲惨な出来事を描いています。

ジャックは刑事でありながら、マフィアのドン・ファルコーネの組織の構成員としても働いていました。

さらに妻がいながらも、若い女と浮気をしており、欲望の限りを尽くしていたのです。

彼はファルコーネの組織に所属する女アサシンであるモナの面倒を任せられます。

モナはジャックより年上の中年女でしたが、
その妖艶な見た目に惚れてしまったジャックはモナと関係を持ちます。

しかし、それがきっかけとなりモナに目をつけられてしまったジャックは
散々な目に次から次にあっていくのでした。

本作は小物悪党である主人公が、それを越える邪悪の権化である女マフィアにより
追い詰められ破滅していき、最終的に大事な物を失ってしまうという作品になっています。

本作の主人公ジャックを演じるのはゲイリー・オールドマンで、「レオン」で演じた
スタンフィールドのような悪徳刑事をまんま演じていますが、
あのスタンフィールドはある意味凶悪な悪のカリスマだったのに対して
本作のジャックは中途半端にしか悪に染まり切れていないどうしようもなさが出ています。

もしも、仮にスタンフィールドがジャックの立場であればモナを利用し殺していたでしょうが、
そんな芸当はジャックにはできません。

本作は改めてゲイリー・オールドマンの役の幅の広さに感動させられます。

本作の悪役ともいえるモナは、女性ですが普通に戦闘力が高く
その両足で男の首を絞め殺すという芸当もみせます。

まさに女ジョーカーです。

また本作は「氷の微笑」などで当時流行していた「狂った悪女がどうしようもない男をはめる」という
サスペンス映画の一つなのですが、「氷の微笑」と比較してもやはり本作のほうがストーリーテーリング・キャラクター・リアリズムなどで勝っているといえます。

悪女物が好きな人にはおすすめの作品です。

4位:ロスの刑事たちの不正と陰謀!LAコンフィデンシャル

1997年に公開された「LAコンフィデンシャル」は1950年代の欲望に満ちたロサンゼルスを舞台に起きた連続殺人事件を捜査していく内に警察内部でのとんでもない陰謀に当たってしまう衝撃的な作品となっています。

それまで暗黒街を牛耳っていたコーエンが逮捕されたことで暗黒街の利権をめぐり、抗争が起きていたロサンゼルス。

そんな中、元刑事を含む数人が殺される殺人事件が起きます。

事件の捜査を担当するのは汚職刑事のジャック・暴力刑事のバド・若いエリート刑事のエドの3人でした。

ジャックをリーダーにおくものの、バドとエドは仲が悪く終始喧嘩ばかりをしていました。

しかし、操作を進めていく内にジャックはこの殺人事件の黒幕はロサンゼルス警察の大物刑事のダドリーであったことがわかります。

そして、志半ばでジャックが殺されてしまい、バドとエドはダドリーを相手に戦うことになるのでした。

本作はケビン・スペイシーやラッセル・クロウといった当時の豪華スターが総出演で製作されたサスペンス映画で、刑事が主人公の映画と言っても出てくる刑事は全員ろくでなしばかりです。

特に暴力刑事のバドはとても刑事とは思えないほどの暴力性を持っていますが、惚れた女性は最後まで愛す筋を通すと言った男気のあるキャラとなっています。

本作は群像劇映画が好きな方にはおすすめの作品です。

5位:本当の裏切り者は誰か「ディパーテッド」

レオナルド・ディカプリオとマット・デイモンという二大スターがダブル主人公を務めたことで
高い人気を得た2006年製作のサスペンス映画「ディパーテッド」。

レオナルド・ディカプリオ扮する青年ビリーは警察学校をトップの成績で卒業するものの、
親類に犯罪者がいることに難色をみせた市警上層部から、
マフィアのボスコステロ一家のスパイを頼まれます。

その一方で、マット・デイモン扮するコリンは特別捜査官に就任するほどのエリート刑事でしたが、
実は子供時代からコステロの寵愛を受けており、彼の命令を受け警察へスパイをしにいっていました。

この二人がお互いにまじわりあわないながらも、
スパイをしあうことで事態は最悪の咆哮へと進んでいくというストーリーとなっています。

レオナルド・ディカプリオ扮するビリーは血気盛んながらも熱血漢で正義漢なのですが、
どこか危うい一面をもっています。

マット・デイモン扮するコリンは、冷静沈着ですが、実はとんでもない卑怯者で
コステロすらも自分の野望のために利用する野心家でもあります。

このまるで水と油のような二人がお互いに、
会いそうでまったくあわない展開は非常にハラハラさせられ、
この二人が終盤にようやく会うシーンではとても恐ろしい事態がおきるので目が離せません。

このような二重スパイ映画が好きな人には非常におすすめです。

また、主演だけではなく脇を飾る俳優陣も凄く、マフィアのボスコステロ役は
ジャック・ニコルソンが、「特別捜査班」を取り仕切る警部役はマーティン・シーンが演じています。

特におすすめのキャラは、マーク・ウォールバーグ扮する巡査部長で、
この巡査部長はしゃべることが罵詈雑言しかなく、相手を苛立たせるような言葉しかはきません。

英語で観るとこのスラングの応酬はすさまじく、悪い英語を勉強したいという人には本作は
英語+字幕で視聴することをおすすめします。

本作は香港ノワール最後の傑作となった「インファナルアンフェア」の
リメイク版としても有名です。

オリジナル作品はオリジナル作品でおすすめなのですが、
本作は基本的なあらすじを覗いては完全な別作品となっていますので、こちらもおすすめです。

どちらかといえば観終わった後の虚無感はこちらの方が深く、
こちらの方がおすすめとなっています。

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まとめ

今回は刑事が主役のサスペンス映画のおすすめトップ5ということで
様々な情報をごしょうかいしました。
今回分かった情報をまとめると、以下のようになります。

●「コップランド」はスタローンが悪徳刑事だらけの島で赴任するダメ刑事を演じるサスペンス映画
●「トレーニングデイ」は悪のカリスマ刑事による地獄の指導を描いたサスペンス映画
●「蜘蛛女」はうだつのあがらない汚職刑事が、悪女に破滅させられるサスペンス映画
●「LAコンフィデンシャル」は1950年代を舞台にした刑事たちの陰謀を描いたサスペンス映画
●「ディパーテッド」は警察とギャングのスパイ合戦を描いたサスペンス映画

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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