レッドウィング10ホールとは?全米で最も愛された伝説のブーツ
日本ではあまり見かけない、レッドウィングの超名作10ホールブーツ、
「877」をご存じだろうか?
日本でレッドウィングといえば、まず初めに思い浮かぶのはアイレットが7つある
「8875」のアイリッシュセッターだろう。
しかしレッドウィングの原点であり、世界中で1番履かれているのは実は「877」なのである。
実際にアメリカにあるレッドウィング本店には約80頭もの牛皮を使用した、
高さ5mもの877のブーツが展示してある。
そんな世界最大のブーツとしてギネス記録になるくらい、
877はレッドウィングにとってのシンボルなのである。
この記事では日本であまり馴染みのない877の歴史や魅力を紹介し、
読み終わる頃にはあなたを10ホールの虜にさせます。
●レッドウィング10ホールブーツの歴史
レッドウィング877の歴史は72年前の1952年にまで遡る。
当時男性用ハンティングシューズに初めてトラクショントレッド・ソールという画期的なソールを導入し、
後のアメリカを代表するブーツである8インチ丈(10ホール)877が誕生した。
元々ハンター達をターゲットとした10ホールブーツだったが、
その人気はハンターのみならず全米の労働者達からも大きな支持を得て、
レッドウィングのベストセラーブーツとなった。
そして72年経った今でも長時間歩いても疲れないことや、足当たりがよく履きやすいことから、
私たち現代人のデイリーユースとしてもピッタリなブーツとして世界中で愛されている。
●レッドウィング10ホールの特徴と人々を魅了する理由
レッドウィングの10ホール最大の特徴は、やはりソール部分である。
ソールには白く底が平らでクッション性が良いトラクショントレッド・ソールが採用されている。
元々ハンティングを目的として作られたため、長時間歩いても足は疲れにくく、
靴底に泥がつきにくいため足音がなりにくくなっている。
他にも靴底近くに縫い目を避け、水がブーツの中へ侵入してくるのを防ぐデザインや、
泥や水の浸入を防ぐために履き口付近まで縫い付けられたベロ、
モックトゥというつま先がU字型になったモカシンタイプの形も10ホールならではの特徴である。
10ホールが人気の理由は機能性だけでなく、履き込むほどに味が出るエイジングの過程にもある。
オロ・レガシー・レザーという赤茶の革は、
ミンクオイルなど油分を与えることで徐々に色味が深くなっていく。
それだけでなくシャフト部分に履きシワがついたり、
インソール部分の沈みなどから自分の足にだんだんフィットしたりしてくることで
スニーカーよりも履きやすくなるんだとか。
何十年と履着込むほどに味が出るスニーカーのようなかっこいい革靴、
全米で最も愛用されているブーツなのも納得である。
●絶妙な丈の長さレッドウィング10ホールの着こなし方
レッドウィング10ホールの魅力を最大限に活かすなら男くさいアメカジファッションが鉄板。
薄いブルーのワークパンツに、ブーツの色味に合わせた暖色系のネルシャツ、
トラッカーメッシュキャップなんて被ったらワーク感の強いアメカジコーデの完成だ。
バイカーらしく着こなすのなら上下デニム合わせで、
腰にはブーツに合わせた茶系のベルトを巻き、
ウォレットチェーンなんてじゃらつかせてもかっこいいだろう。
どちらの服装も歩いている分には10ホールを履いているなんて分からないのだが、
椅子に座った時やバイクに跨った時にだけパンツの裾からチラッと
10ホールブーツの全貌が明らかになる。
これこそがレッドウィング10ホールにしかない魅力である。
●まとめ
レッドウィング10ホールの魅力、伝わっただろうか?
こんなにもかっこいいのに日本では履いている人口が少ないのには、
きっと靴を脱ぐ文化が関係していると思う。
本場アメリカでは靴を脱ぐ文化がないのに対して、日本は履いたり、
脱いだりと悲しいほどに10ホールが向いていないのである。
それでもこの記事を最後まで読んだあなたには、レッドウィングでブーツを選ぶ際には
ぜひ10ホール「877」を履いてみてほしい。きっとあなたの生涯の相棒になってくれるはずだ。