ブラッド ピット出演の『テルマ & ルイーズ』とは? 知られざる裏話も紹介
ブラッド ピットが出演した『テルマ & ルイーズ』は、
1991年のアメリカ映画です。平凡な主婦テルマが友人のウェイトレス、
ルイーザと共にドライブへ出掛けます。
途中で立ち寄ったドライブインでテルマは男に襲われそうになり、
ルイーズはその男を射殺してしまいます。
やがてテルマとルイーズは逃避行を続けながら、
これまで経験したことがない人生を謳歌していきます。
『エイリアン』で知られる巨匠リドリー・スコットが監督を務め、
スーザン・サランドンとジーナ・デイビスが主演を務めました。
脚本を務めたのはカーリー・クーリで、
第64回アカデミー賞で脚本賞を受賞しました。
●2人のオスカー女優が主演を務めた
『テルマ & ルイーズ』で2人のオスカー女優が主演を務めました。
1人目はスーザン・サランドンです。
1970年に映画『ジョー』で女優デビューを果たし、1980年の映画『アトランティック・
シティ』でアカデミー主演女優賞にノミネートされました。
『テルマ & ルイーズ』ではウェイトレスをしている中年女性ルイーズ役を
演じています。
俳優ティム・ロビンスが監督を務めた映画『デッドマン・ウォーキング』で
アカデミー主演女優賞を受賞しました。
この映画では死刑囚に寄り添う実在の修道女を演じ、
死刑囚役を演じたショーン・ペン相手に堂々とした演技を見せていました。
作家ジョン・グリシャムによるベストセラー小説を原作とした
1994年のサスペンス『依頼人』では、マフィアの秘密を知った少年の
弁護士役を演じていました。
2人目はジーナ・デイビスです。
『テルマ & ルイーズ』では専業主婦テルマ役を演じています。
1988年の映画『偶然の旅行者』で動物病院の従業員を演じて、
アカデミー助演女優賞を受賞しました。
シドニー・ポラック監督による1982年の映画『トッツィー』で映画デビューし、
『プリティ・リーグ』、『ザ・フライ』、『靴をなくした天使』、『スチュアート・リトル』などに出演しています。
ブラッド ピットも映画『テルマ & ルイーズ』に出演しています。
ブラッド ピットはテルマが一目惚れするハンサムなヒッチハイカー、
J.D.役を演じています。
テルマに強盗で仮釈放中の身であると打ち明けて一夜を共に過ごし、
逃走資金を盗んで姿を消すヒッチハイカーに扮していました。
ちなみにブラッド ピットは製作者として
2006年の映画『ディパーテッド』と2013年の映画『それでも夜は明ける』で
アカデミー作品賞を、
2019年の映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』でアカデミー助演男優賞を受賞しています。
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』では
レオナルド・ディカプリオと初共演しています。
ディカプリオ演じるかつての人気俳優の付人兼スタントマンを演じていました。
●ブラッド ピットはオーディションに不合格となっていた
驚いたことに、ブラッド ピットは映画『テルマ & ルイーズ』の
オーディションに1度、不合格となっています。
映画で彼が演じていたヒッチハイカー、
J.D.役を演じる予定であったウィリアム・ボールドウィンが
ロン・ハワード監督の映画『バックドラフト』に出演することが決まったため、
出演することになりました。
実は無名時代のジョージ・クルーニーもJ.D.役のオーディションに
5回も参加していました。結果としてブラッド ピットがJ.D.役を得ましたが、
2人は後に映画『オーシャンズ11』で共演し、プライベートでも交流があります。
この映画『テルマ & ルイーズ』で注目されたことにより、
下積み生活を送っていたブラッド ピットは次から次へと仕事が入るようになり、
生活費の心配がなくなったそうです。
スーザン・サランドンが演じていたルイーズ役は当初、
1987年の映画『月の輝く夜に』でアカデミー主演女優賞を受賞したシェールに
依頼されたが、彼女から断られていたそうです。
●監督を務めたのはリドリー・スコット
スーザン・サランドン、ジーナ・デイビスが主演を務め、
ブラッド ピットの出世作となった映画『テルマ & ルイーズ』で監督を務めたのは
リドリー・スコットです。
『ブレードランナー』、『エイリアン』、『グラディエーター』、
『ワールド・オブ・ライズ』、『ロビン・フッド』など幅広いジャンルの映画で
監督を務めています。
2000年の映画『グラディエーター』でアカデミー主演男優賞を受賞した
ラッセル・クロウとタッグを組むことで知られており、
『グラディエーター』以降も『プロヴァンスの贈りもの』、
『アメリカン・ギャングスター』、『ワールド・オブ・ライズ』、
『ロビン・フッド』でもラッセル・クロウとタッグを組んでいます。
弟は2012年に他界した映画監督トニー・スコットです。
2014年に監督を務めた『エクソダス:神と王』を弟である映画監督
トニー・スコットに捧げています。
『テルマ & ルイーズ』に出演したブラッド ピットは、
2013年にリドリー・スコットが監督を務めた映画『悪の法則』に出演しています。
まとめ
ジーナ・デイビスとスーザン・サランドンが主演、
リドリー・スコットが監督を務めた1991年の映画『テルマ & ルイーズ』は
ブラッド ピットの出世作となりました。
ウェイトレスとして働く中年の独身女性ルイーザと専業主婦で
ルイーザの親友テルマの逃避行を描いた本作は
1990年代の「女性版アメリカン・ニューシネマ」として評価されています。
コンピュータグラフィックスや特殊視覚効果を駆使した映画がありますが、
俳優や女優、脚本や監督に注目して映画を鑑賞してみるのもまた
楽しみかもしれません。