ティムバートン版「猿の惑星」について解説!伝説の失敗作!

40年以上の歴史を持つ、SF映画シリーズ「猿の惑星」。
そんな本作にも実はかなり恥ずかしい過去・黒歴史が存在しています。

それは、2001年製作ティム・バートン監督の「PLANET OF THE APES/猿の惑星」です。
この作品はかなり豪華なキャストとティム・バートン監督というスタッフに恵まれながらもコケてしまいました。

今回は、今では黒歴史・失敗作といわれるティム・バートン版の「猿の惑星」についての不名誉な伝説・エピソードについて数多くご紹介します。

スポンサードリンク




バートン版「猿の惑星」、その失敗の概要

2001年に公開された、「PLANET OF THE APES/猿の惑星」。

80年代後半~90年代前半に「バットマン」シリーズを成功させた鬼才ティム・バートン

当時SF映画界の金字塔として注目を受けていた「猿の惑星」シリーズの最新作を務めるということで、
非常に注目が集まっていました。

また映画の公開に合わせて映画とコラボした多くのCMが製作され、これも話題を集めました。

このCMの多くは日本でも公開され、ゴリラの兵士がコーラを飲むなど少しシュールな映像が流れていたことを覚えている人も多いのではないでしょうか。

また、バートン曰く「リメイク・リブートではなくリ・イマジネーション」ということで宣伝。

まさに意識が高すぎます。

しかし、映画そのものは公開されると内容はほぼ普通すぎること、
またオリジナル版と比べると生々しさが欠けていることや、
風刺精神が薄れていることなどから、批評家を中心に酷評されてしまいました。

また、チャールトン・ヘストンが主演した「猿の惑星」と違い、
人間がしゃべることができることについても批判が集中。

人間が猿並みの知能に、猿が人間以上の知能になりなっている逆転世界の持つ毒々しさが薄れた内容になっていました。

また、監督のティム・バートンも本作について「神に誓ってもう続編は作りたくないし、続編をやるぐらいなら死ぬほうがマシ」と語るほどの悪い印象しかなかったといわれています。

というのも、本作の撮影をするにあたり俳優たちに演技の指導をするにあたり、
高所から飛び降りたところ骨折をしたり、とんでもない風邪をひいたり、
挙句の果てには現場にいたチンパンジーに惚れられて
つばをふきかけられるなどの災難にあっていたそうです。

こういったグダグダさの影響もあったからか、バートンらしさが本作にかけておりました。

監督のティム・バートンといえば、「バットマン」などでもわかるように独自の毒々しい映像センスが持ち味なのですが、本作ではそれも目立っていませんでした。

つまり、バートンファンにも、「猿の惑星」のファンにも肩透かしという期待外れな内容で終わってしまったのでした。

制作会社はシュワちゃん主演で考えていた

そんなティム・バートン監督の「PLANET OF THE APES/猿の惑星」ですが、実は製作当初からバートンが監督する予定ではありませんでした。

当初の監督はなんとあの「プラトーン」で有名なオリバー・ストーン監督が監督に内定していました。

ストーンの考えた内容は、ペストで絶滅寸前に瀕した人類を救うために遺伝子科学者がタイムスリップを行い石器時代に向かうという内容でした。

これはこれでなにかが違うだろ、と不審に感じる内容でしたがなんと主人公の遺伝子科学者を演じるのはなんとシュワちゃんことアーノルド・シュワルツェネッガーでした。

その後、ストーン監督は降板。

その代わりに後に「ハリー・ポッター」シリーズを監督することとなるクリス・コロンバス氏が就任しました。

その内容は、宇宙からやってきた猿の宇宙飛行士に蔓延させたウィルスで人類は危機に瀕した未来、この猿との正体を探るために科学者チームが宇宙船に乗り探っていくと、猿に人類が支配された惑星にやってきていまいさらに、調べていくとそれは未来の地球であったことがわかったのでした。

これがコロンバス氏と別の脚本家が考えた話なのですが、これにもシュワちゃんが主演をやることが内定していました。

これはこれでなにかが違うだろ、というような内容でしたがこれも実現はしませんでした。

コロンバス監督はこの企画からおり、シュワちゃんも出演を辞めました。

このように迷走を極めていた本作のシナリオ

悪いのは、ティム・バートンというよりもこの企画そのものであったのかもしれません。

というか、そもそもシュワちゃんが猿の惑星にいってしまうと、ゴリラの首の骨をへし折ってしまいそうな気がしてしまいます。

実は成功していた部分も多かった、バートン版「猿の惑星」

今現在では、駄作の烙印を押されているティム・バートン版「猿の惑星」ですが、実は当時としてはかなり洗練されている部分も多くありました。

まず、科学考証でした。

現実社会では、チンパンジーはゴリラより好戦的な生物として知られており、
ゴリラは逆に温和的な生物として知られています。

オリジナルの「猿の惑星」では、チンパンジーは温和で理知的でゴリラは横暴といったように
古いイメージのまま映像化がされていました。

しかし、本作ではゴリラはむしろ温和的で中には人間にも好意的な個体がいたりするなど、
比較的優遇されていました。

逆に本作の悪役はチンパンジーのセード将軍で、
このセード将軍は人間を虫のように殺すなど冷酷非情な暴君として登場していました。

また、映画の内容に目を閉じれば、その莫大なマーケティングの結果、世界中で3億6千万ドル以上のヒットを稼ぎ出しており、この大ヒットは、バートン監督の作品の中ではかなりのヒット作となったのは間違いなかったのです。

つまり、本作は興行成績そのものは高い成功をマークしていたのでした。

しかし、期待外れな出来で終わってしまった本作は見事に黒歴史化していってしまったのでした。

スポンサードリンク




まとめ

今回は、ティム・バートン版「猿の惑星」について、わかっていた様々な情報を調べてみました。
今回わかった情報をまとめると以下のようになりました。

ティム・バートン版「猿の惑星」は鬼才バートンらしさがなく、かといって「猿の惑星」らしくもない微妙な作品になった
そもそもの企画が石器時代であったり、シュワちゃんが主演だったりと滅茶苦茶な内容だった
現在では偏見にとらわれない作風に評価が集まる一面もある

最後まで読んでいただきありがとうございました!

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA