かりやすい推理小説はどういうもの?その条件とおすすめの一冊を紹介!
推理小説がわかりにくいと思う人は多いのではないでしょうか?
私も推理小説を読んでいて「もう少しわかりやすい方がいいのに」と思う事が良くあります。
そんな私がこの記事でおすすめするわかりやすい推理小説は
『氷菓』
です。
わかりやすい推理小説とはどういうものか?
なぜ『氷菓』がおすすめなのか?わかりやすい条件と
『氷菓』がおすすめの理由を合わせて3つ書きます。
Contents
●わかりやすい推理小説の条件1:登場人物が少ない事です。
推理小説のストーリーは登場人物それぞれの行動や言動が書かれていて
それをヒントに犯人を見つけ出すものです。
しかし登場人物が多いと
「誰がどう行動していたかな?」
「このセリフを言ったのは誰だったかな?」と分からなくなる事があります。
こうなるとそのシーンをもう一度探したり、読み直したりすることになります。
「探すのも読み直すのも面倒だから最初からわかりやすい方がいい」という人はいるでしょう。
逆に登場人物が少ないとその人の行動やセリフを覚えやすいですし、
もし探したり、読み直したりする事になってもそのシーンを見つけやすいです。
私は「面倒だ」と感じてしまうのでそのまま最後まで読みます。
しかし読み終えても面白かったとは思えないので登場人物が少なくわかりやすい推理小説の方が好きです。
*『氷菓』がおすすめの理由1
『氷菓』では主要な登場人物は4人です。それに短編なのでシーンをもう一度見返すのも楽にできます。
登場人物は少ないですが個性豊かで共感できるシーンが多いです。会話のシーンもとてもテンポが良く面白いのでスラスラと読めます。
短編で1つずつの話が短くまとめられているので最後まで読みやすいです。
そのため推理小説を読んだことがない、あまり読まないという人でも読みやすい一冊です。
●わかりやすい推理小説の条件2:舞台がイメージしづらい事です。
推理小説では洋館、屋敷のような普段入る事がない建物が舞台になっている事があります。
作家がものすごく細かくその建物について説明してくれていても自分が入った事がない、
住んだ事のない場所では頭の中でシーンを想像することが難しくわかりにくいです。
逆に学校、アパートなど今までの生きてきた中で入った事のある場所だと
イメージしやすくてわかりやすいです。
私も推理小説を読む時に舞台は日本の学校や
アパートの方がイメージしやすくて好きです。
*『氷菓』がおすすめの理由2
『氷菓』で舞台になるのは日本の高校です。事件現場は教室や部室などですから
皆さん一度は入った事のある建物でイメージしやすいです。
短編で一つずつの話は短いですが高校のある地域の説明もしっかりとしてくれているので
小説の世界に入り込みやすいです。
●わかりやすい推理小説の条件3:犯行に使われるトリックが大掛かりではない事です。
推理小説では犯人が疑われないためにトリックを仕掛けます。
このトリックは推理小説が面白いかどうかを左右するのにとても重要なものです。
ですから作家も読者に「これは解けないだろう」という難しいトリックを書いています。
確かに「犯人はどうやって犯行を可能にしたのか?」それを推理するのが推理小説です。
しかしこのトリックが大掛かりだったり、仕掛けが難しいとわかりにくいです。
親切な推理小説は見取り図や絵を描いてくれているのですがそれでも難しいと感じます。
またこのトリックが広い場所を舞台にしていて鏡を使ったり、
糸を使ったり色々な種類があるのですが私は「このトリック本当にできるのか?」と感じてしまいます。
もちろん小説の中なので現実にできるか考えるべきではないかもしれませんが
そう思った時点で続きを読みたいという気持ちがなくなってしまいます。
この事から私が思うわかりやすいトリックは大がかりな仕掛けではなく、
日常生活の中ですぐ手に取れる物を材料に作られたトリックです。
*
『氷菓』がおすすめの理由3
『氷菓』で解決されるのは日常の謎です。
例えば「昼休みに借りられて5時間目には返されている本があります。
何人もの生徒が同様の行動を取っています。
この本はどういう使われ方をしているのでしょうか?」
見落としてしまいそうな謎ですが読んでみると「確かにおかしい。どうしてだ?」と感じます。
そして解決編では「そういう事だったのか」とスッキリする事ができます。
解決編でも探偵役が犯人を追い詰めるわけではなく
普通の行動を取っていたら思わずそういった状況になっていたというものです。
トリックに使われている道具も学校内で手に入るものばかりです。
舞台も使われる道具もいつも目にしているものなのでわかりやすいです。
●まとめ
ここまでわかりやすい推理小説の条件とそれに合わせて『氷菓』がおすすめの理由を書きました。
私はこの『氷菓』が好きで何度も読み返しています。
1度読んだシーンを探して読むのを面倒に感じている私が同じ小説を何度も読むくらいなのでかなり好きです。
わかりやすく、面白いので推理小説を読み始めようという人にとてもおすすめです。
そしてこの記事が推理小説に苦手意識を持っている人に共感してもらえると幸いです。