【歴史トリビア】直江兼続が大河の主役に キャストは誰だった?
上杉謙信亡きあと、後を継いだ上杉景勝に仕え、
知勇兼備の武将として豊臣秀吉からも「天下を任せられる一人」と
その才覚を認められた名将「直江兼続」
昨年の大河ドラマ「どうする家康」でも
「直江状」のエピソードが描かれていたのは記憶に新しいところ。
戦国時代を取り上げた大河では
たびたび上杉景勝の家臣として登場しているが、
その直江兼続を主役とした大河ドラマが2009年に「天地人」である。
直江兼続の幼少期からその生涯を描いた本作のキャストを振り返ってみたい。
Contents
●親族衆(樋口家、直江家)
*直江兼続(なおえ かねつぐ)
キャスト 幼少期:加藤清史郎(かとう せいしろう)、
成年期:妻夫木聡(つまぶき さとし)
幼少期は樋口与六と名乗り、樋口惣右衛門(兼豊)の息子。
幼いころより聡明で上杉謙信の姉で坂戸城主長尾政景の妻である
仙桃院(せんとういん)に見出され、生涯の主君となる上杉景勝に仕える。
その後、上杉景勝のすすめにより「お船(おせん)」と結ばれ
直江家を継承し、ここに「直江兼続」が誕生する。
兼続と言えば「愛」の前立ての兜。
信仰していた「愛染明王」からとったものと言われる。
徳川家康に対し、上杉景勝に対しての一方的な上洛要請に対し、
「直江状」と呼ばれる反論文を突きつけた。
石田三成、真田幸村、前田慶次などとの親交も厚かったとされる。
*お船(おせん)
キャスト 常盤 貴子(ときわ たかこ)
直江兼続の妻。
上杉家家臣 与板城主直江景綱の娘。
はじめ婿養子の直江信綱と結婚したが、
信綱死後、上杉景勝の命で同じく婿養子の直江兼続と再婚。
直江兼続の正妻となる。兼続よりも6歳年上の姉さん女房。
兼続は生涯側室をとらず、お船一筋だった。
*樋口惣右衛門(ひぐち そうえもん)
キャスト 高嶋 政伸(たかしま まさのぶ)
直江兼続の父。樋口兼豊とも。
一説には元薪炭用人ともいうが、
直江親綱の娘(藤)を娶っていることから
長尾家家臣だったものと思われる。後に戦功により直峰城主となっている。
*お藤(おふじ)
キャスト 田中 美佐子(たなか みさこ)
直江兼続の母。直江親綱の娘で樋口惣右衛門(兼豊)と結婚し、
樋口与六(直江兼続)、与七(大国実頼)の母となる。
*樋口与七(ひぐち よしち)
キャスト 小泉 孝太郎(こいずみ こうたろう)
直江兼続の弟。樋口兼豊の次男。上杉景勝の命で小国家を相続。
天神山城主となった。後に大国に改名。
*きた
キャスト 江波戸 ミロ(えばと みろ)
直江兼続の妹。上杉家家臣で元信濃の豪族
須田満胤(すだ みつみね)に嫁ぐ。
*直江景綱(なおえ かげつな)
キャスト 宍戸 錠(ししど じょう)
与板城城主。直江兼続の妻お船の父。
男子に恵まれず、婿養子を迎え入れて直江家を継がせた。
景綱自身も元は長尾家の出身で、直江家に婿養子として入っている。
*直江信綱(なおえのぶつな)
キャスト 山下 真司(やました しんじ)
直江景綱の娘、お船の最初の夫。
兼続と同様、長尾家の出身と言われる。
御館の乱で活躍するも天正9年に春日山場内で非業の死を遂げた。
妻のお船は上杉景勝の命で直江兼続に嫁ぐこととなり、家督も直江兼続が継承した。
*お万(おまん)
キャスト萬田 久子(まんだ ひさこ)
直江兼続の妻お船の母
*お悠(おゆう)
キャスト吉瀬 美智子(きちせ みちこ)
お船の姉
*かよ
キャストあき 竹城(あき たけじょう)
お船の侍女
●主従関係(上杉家、豊臣家)
*上杉謙信(うえすぎ けんしん)
キャスト 阿部 寛(あべ ひろし)
上杉家当主。関東管領。
武田信玄と川中島の合戦を数度繰り広げる。
義を重んじ自らを毘沙門天の化身と呼び、その戦ぶりは軍神と崇められる。
信仰から妻子はなく、養子を2人迎えた。
謙信の突然の死は、2人の養子による争いの火種となった(御館の乱)。
*上杉景勝(うえすぎ かげかつ)
キャスト 北村 一輝(きたむら かずき)
上杉謙信の姉、仙桃院の息子。
子のなかった上杉謙信の養子となる。
同じく養子の上杉景虎との家督争いを制し、上杉家を継承する。
直江兼続とは幼少期より固く厚い信頼関係で結ばれていた。
のちに豊臣秀吉に仕え、五大老となる。
*上杉 景虎(うえすぎ かげとら)
キャスト 玉山 鉄二(たまやま てつじ)
上杉謙信の養子。相模国小田原北条氏3代目当主 北条氏康の息子。
上杉家―北条家の同盟のため、上杉謙信の養子として迎えられるが、
謙信の突然の死により家督争いに発展する。
武田家をも巻き込んだ家督争いはし烈を極めたが、
最終的に上杉景勝が勝利し、景虎は自刃した。
*仙桃院(せんとういん)
キャスト 高島 礼子(たかしま れいこ)
長尾為景の娘で上杉謙信の姉。
坂戸城主 長尾政景の正室となり、上杉景勝の母となった。
*華姫(はなひめ)
キャスト 相武 紗季(あいぶ さき)
上杉謙信の妹。謙信の養子となった上杉景虎の妻。
*柿崎晴家(かきざき はるいえ)
キャスト 角田 信朗(つのだ のぶあき)
上杉家家臣。柿崎城主。
越相同盟の際に人質として相模の北条氏のもとに送られるが、
上杉四天王と言われた柿崎景家の死後、上杉家に戻り跡を継いだ。
御館の乱では景虎側につき謀殺される。
*北条高広(きたじょう たかひろ)
キャスト 新井 康弘(あらい やすひろ)
上杉家家臣。武田信玄、北条氏康に通じ2度主君に背いたが
いずれも許され帰参している。
*吉江宗信(よしえ むねのぶ)
キャスト 山本 圭(やまもと けい)
上杉家家臣。吉江城主。御館の乱では景勝側。
*泉沢久秀(いずみざわ ひさひで)
キャスト 東 幹久(あずま みきひさ)
上杉家家臣。上田衆。御館の乱では景勝側
*安部政吉(あべ まさよし)
キャスト 葛山 信吾(かつやま しんご)
上杉家家臣。上田衆。御館の乱では景勝側
*甘糟景継(あまかす かげつぐ)
キャスト パパイヤ鈴木(ぱぱいや すずき)
上杉家家臣。上田衆。御館の乱では景勝側
*栗林政頼(くりばやし まさより)
キャスト 平泉 成(ひらいずみ せい)
上杉家家臣。上田衆。御館の乱では景勝側
*深沢利重(ふかざわ とししげ)
キャスト 鈴木 正幸(すずき まさゆき)
上杉家家臣。上田衆。御館の乱では景勝側
*豊臣秀吉(とよとみ ひでよし)
キャスト 笹野 高史(ささの たかし)
織田家の一家臣から一代で天下人に上り詰めた奇跡の人。
直江兼続の主君である上杉景勝を家臣とし、五大老に取り立てた。
直江兼続の才覚に惚れこみ直臣に取り立てようと口説いたが、
兼続がなびくことはなかった。
*石田三成(いしだ みつなり)
キャスト 小栗 旬(おぐり しゅん)
豊臣秀吉の家臣で切れ者と言われた官僚武将。
直江兼続とは切れ者どうし相通じ、信頼関係を築いた。
*北政所(きたのまんどころ)
キャスト 富司 純子(ふじ すみこ)
豊臣秀吉の正妻。「ねね」
*淀殿(よどどの)
キャスト 深田恭子(ふかだ きょうこ)
豊臣秀吉の側室。「茶々」
*福島正則(ふくしま まさのり)
キャスト 石原 良純(いしはら よしずみ)
豊臣秀吉家臣。賤ケ岳の戦いで「七本槍」の一人
*小早川秀秋(こばやかわ ひであき)
キャスト 上地 雄輔(かみじ ゆうすけ)
豊臣秀吉の甥。小早川家の養子に入る。後に関ヶ原での寝返りが有名
●他大名等
*徳川家康(とくがわ いえやす)
キャスト 松方 弘樹(まつかた ひろき)
五大老筆頭、直江兼続が送った書状「直江状」で上杉家との
敵対関係が鮮明に。上杉討伐のきっかけとなったとされる。
*前田利家(まえだ としいえ)
キャスト 宇津井 健(うつい けん)
豊臣秀吉の盟友、加賀百万石の祖となる。五大老の一人
*毛利輝元(もうり てるもと)
キャスト 中尾 彬(なかお あきら)
毛利家当主。五大老の一人
*真田幸村(さなだ ゆきむら)
キャスト 城田 優(しろた ゆう)
真田家次男。大河ドラマでも「真田丸」が取り上げられた。本名「信繁」
*初音(はつね)
キャスト 長澤 まさみ(ながさわ まさみ)
真田幸村の妹
*織田信長(おだ のぶなが)
キャスト 吉川 晃司(きっかわ こうじ)
戦国の覇者。
天下統一を目前にしたが1582年に家臣の明智光秀により討たれた(本能寺の変)。
上杉謙信とは1577年手取川で激突(柴田勝家、前田利家等が参戦)。
七尾城の救援が目的だったが直前に上杉謙信により七尾城は陥落。
敗走する織田軍を猛追。
当時の落首で「はねる謙信 逃げるとぶ長(信長)」とうたわれた
*伊達政宗(だて まさむね)
キャスト 松田 龍平(まつだ りゅうへい)
通称「独眼竜」。奥州の覇者として名を馳せる。
関ケ原の戦いでは東軍につき、上杉家と長谷堂城の戦いで激突。
*愛姫(めごひめ)
キャスト 杏(あん)
伊達政宗の正妻。
大河ドラマ「独眼竜政宗」では実父の渡辺謙が伊達政宗を名演。
●まとめ
大河でもたびたび取り上げられる直江兼続。
義を重んじ才気溢れる人物であり、
頼れるナンバー2はいつの世も重宝されるものだ。
愛の前立ての兜や直江状の逸話など、
スマートでありながらも熱い一面も併せ持つその人柄は、正に主役級であろう。
今振り返ってみても魅力的なキャストが勢ぞろいしていた本作、
あなたのお気に入りの俳優さんはいらっしゃいましたか。