【必須】美しい文章を味わえる「純文学」4選!!美しい日本語の魅力に触れる

皆さんは普段、純文学を読みますか?

純文学とは、独自性のある文章表現や、作者特有の巧みな技法を使った、
娯楽性より芸術性を重視した作品をいいます。

せっかく純文学を読むなら、美しい文章にうっとりしたい!

そんなあなたにおすすめの、
文章の美しさに特化した純文学作品をご紹介します。

清らかな王道の美文から、悪魔的な中毒性のある美文まで、
よりどりみどり!

作品ごとにある読みどころポイントをおさえれば、
さらに美文を堪能できると思います。

是非、最後までご覧下さい。

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●やわらかく美しい桜の表現が印象的『古都 川端康成』


京都の移ろう四季を背景に、数奇な運命で一度は引き裂かれ、
再会した双子の姉妹の魂の交流を描いた作品。

失われつつある美しい京都の街並み、文化をしっとりと、
かつ繊細に描き上げた傑作である。

*ここが読みどころ!美文ポイント

・登場人物の視点から語られているので、京都の景色や行事が
事細かに描かれており、読んでいるだけで旅に出たかのような感覚になる。

物語の重要な舞台である北山杉の林は、
実際に行ってみたくなるほどの自然描写が為されている。

・美しい姉妹が中心なのか、美しい京都が中心なのか、
重点を変えるとまた違った魅力が見つかるかも。

*川端康成の作品は…

・純文学の美文の王道を楽しみたい
・日本語表現の美しさを再確認したい

といった方におすすめ!

●金閣寺の魅力に取り憑かれた青年が起こした事件『金閣寺 三島由紀夫』


昭和に起こった金閣寺の放火事件を素材に、
犯人の心理を告白形式で綴った作品。

金閣寺に魅了され、アンビバレントな内省と行動に突き進んでいく青年の
心境を描く。金閣寺の凄艶なまでの描写は必読である。

*ここが読みどころ!美文ポイント

・金閣寺が燃えていく様を、「無数の人間の関節が一斉に鳴るような音」と
表現読者の想像力を働かせる文章表現の数々は泣きそうになるほど美しく、
何度も読み返したくなる。

・吃音で魅力のない自分と圧倒的な美しさを誇る金閣を対比し、
その美しさを破壊したいという主人公の葛藤が文学的に描かれている。

若さのままに何かに強烈にこだわり、自分の全てを捧げる様は、
まるで青春小説を読んでいるようだった。

*三島由紀夫の作品は…

・朗読向けの作品を読みたい
・エッセイや実話を基にした作品が好き

といった方におすすめ!

●美しくも妖しい幻覚のような中毒性『龍潭譚 泉鏡花』鏡花短篇集収録作品


幼い千里が迷い込んだ山奥の谷。そこで美しい女性と出会うが…
神隠しをモチーフに、現実と幻想を往還する物語。

*ここがよみどころ!美文ポイント

・句読点はあるのに、つらつらと続いているのような文体はまるで言葉の洪水

読んでいるうちに異世界に引きずり込まれてしまうような、
恐ろしいまでの美文が味わえる。

・短文をいくつも重ね、長いセンテンスが成立する独特の文体は
現代文に読み慣れていればやや読みづらさを感じるかも。

しかし読み進めるうちに、この技法こそが読み手の脳にダイレクトに、
豊かな色彩とイメージを焼き付けてくれる。

*泉鏡花の作品は…

・妖怪が出てくる作品が好き
・リズムの良い独特の文章表現に引き込まれたい

といった方におすすめ!

●思春期の淡く密かな恋心を描く『たけくらべ 樋口一葉』


明治時代の子供たちのほんの短い青春を、
瑞々しくもリアリティたっぷりに描いた奇跡の作品。

発展途上の明治時代を生きることの生きづらさや、
親の職業で人生が決まる不条理さをリアルに綴っている。

*ここが読みどころ!美文ポイント

・昔の子供たちの運命の残酷さや、女性の社会的地位など
女性作家だからこそ書ける内容で、より深みを増している。

・美しい文章なのに棘のように刺さってくる強い言葉の数々は、
著者が置かれていた厳しい環境に対する悔しさや葛藤が滲み出ているようで、
懸命に生きる女性の強さが丁寧に表現されている。

*樋口一葉の作品は…

・明治時代における厳しい時代背景を知りたい
・女性が書いた純文学を読みたい

といった方におすすめ!

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●まとめ

いかがでしたでしょうか?
ここでは、作家特有の芸術性に富んだ純文学の中でも美しい文章に
特化した作品をご紹介しました。

美しい文章と一括りにしても、美しいと思うものは人それぞれです。

美しい文章の特徴を一つ挙げるとすれば、
人々の記憶に長く残り続けることだと思います。

明治時代から書かれた作品が、現代まで広く読み継がれているのも、
その美文でたくさんの人々の心に残った証でしょう。

この機会に、是非純文学の世界に浸ってみてはいかがですか?
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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