映画 今こそ絶対に見るべき洋画 ~本や知識のない社会は統治者の思うつぼ~

世界には様々な政治体制の国があります。

あなたが住む所は本当に自分で考え、判断し、自分で選択できる社会ですか?

映画 今こそ絶対に見るべき洋画は『華氏451』です。

洋画『華氏451』鑑賞後に、社会は統治者が民衆を支配しやすい制度のもと、
成り立っているという真実を知るでしょう。

自発的に古典から現代までの多種多様な本を読み、
疑問を持ち、知識を身につけて、他者が言っていることはおかしいかも?

と気づくのが大事だと示してくれる映画です。

本を読み、考えることはより良く生きるための人間に与えられた権利です。

あなたの考え方や普段の生活を変えるきっかけとなる映画の話ですので、
最後までご覧になってください。

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●洋画『華氏451』の概略と主人公モンターグはどのような人でしょう?

フランソワ・トリュフォー監督自身が読書家で、
映画『華氏451』では文学、哲学、雑誌など全ての本が焼かれます

題名の華氏451は、紙に火がつき自然に燃える温度です。

舞台は書物を読むことが禁止された未来の社会、
主人公モンターグは本を燃やす職業に就き、隊長からの信頼も厚く、
優秀な消防士です。

最新の耐火家屋に住み、美しい妻との結婚、
傍目には幸せで前途洋々な男性だと言ってよいのかもしれません。

*モンターグは本を燃やす仕事に誇りを持っている!?
無口で忠実なモンターグの仕事ぶりに、隊長は満足な表情をし、
モンターグに近々昇進の話があると伝えます。

本を読むこと、物事の神髄を知りたいという渇望が
自分の中にあることをモンターグはまだ気づいていません。

*美しい妻と最新テレビ、家電に囲まれた家での暮らし。
妻のリンダは、一日中テレビを見ています。

テレビの出演者がリンダにとっての家族です。

テレビの出演者が、リンダにどうでもいいことを質問し、
リンダが何を答えても「君の言う通り」と出演者たちは言います。

リンダは無気力で興奮剤に溺れて、空虚な人として描かれています。

●快活で自立心ある若い女性クラリスとの出会い。

地上を走る通勤用モノレールの中、
クラリスはモンターグをじっと見ています。

クラリスはモンターグに話しかけ、思いの外、二人の会話は弾みます。

クラリスはモンターグに
「昔、消防士は火を消すのが仕事だったという噂は本当なの?というセリフ」を
投げかけます。

クラリスは本を読む側の人ですが、モンターグを一目見たとき、
自分と同じで本を読む側の人で怖い人(消防士は怖いイメージのため)ではないと
感じ取ったのでしょうね。

●仕事人間のモンターグが初めてルールを破った理由は?

いつもの本を焼く現場でモンターグは本を持ち帰ってしまいます。

妻が寝静まった頃、我慢できずに本を一文字ずつ丁寧に読み上げていく
モンターグの姿に、ハラハラドキドキしないではいられません。

モンターグは本に何が書かれているのか知りたくてたまらなかったのです。
隊長もモンターグの変化に気づき始めていました。

●本と一緒に焼かれることを選んだ中年女性とモンターグの決意。

*本と一緒に焼かれた女性

中年女性の家へ隊長以下、モンターグたちも本を焼くために向かいました。

大量の本が1階の一か所に乱暴に投げられ、集められます。

2階には『秘密図書館』と言われる、きちんと並べられた本の海がありました。

本に灯油がかけられ、モンターグは女性に逃げるように諭しますが、
女性は微笑みを浮かべ「私から本を奪えない(人々からとも取れます)」と言い、
女性はマッチをすって、本と一緒に心中する道を選んだのでした。

中年女性の毅然とした態度は、
映画 今こそ絶対に見るべき洋画『華氏451』の中で、
皆さんに見てほしいシーンのひとつです。

*モンターグの決意

傷心のなか、自宅に帰ったモンターグは、妻リンダや友達3人の空虚な会話に
イラつき始め、法律で禁止された『本』を4人の前で読み始めます。

女性の死のショックと怒りもあったのでしょうね。

本を人前で読むことは、モンターグの破滅になります。

モンターグとリンダの間に深い溝、夫婦の破綻となった出来事でした。

詩人ハインリヒ・ハイネの
「本を焼く者は、やがて人間も焼くようになるという意味の言葉」
(戯曲アルマンゾル Wikipedia引用)が、

ふと頭によぎって怖いのと悲しい気持ちになりました。

映画 今こそ絶対に見るべき洋画『華氏451』を見るたび、
ハイネの言葉を思い出さずにはいられません。

初めて本を店へ売るときに、
なんとも言えない気持ちになったのを思い出します。

●監視する、監視される社会

仕事、世間の目、社会への順応をそっちのけで、
本を読むのに夢中なモンターグに対して、悲しい、
卑劣な裏切りが起きたのでした。

妻リンダは、『モンターグが本を読んでいる』と密告ポストへ告発します。

まるで、ナチス時代の全体主義や旧共産国で反体制的な考え、
言動をする疑いのある人を監視し、密告する社会と同じです。

家族、友人、仕事仲間、隣近所が監視し、監視されるのです。

人類は歴史を見てきても、
戦争、環境破壊のように何度も失敗をしてきました。

映画 今こそ絶対に見るべき洋画『華氏451』は失敗から学び、
挑戦や前進することの大切さを教えてくれます。

●指名手配されたモンターグが選んだ道は?

厳しい追跡から指名手配中のモンターグは逃げきって、
本を愛する人たちが集まる森へ到着します。

森での光景は、本を人が記憶し、
次の世代に残そうとしている人たちがいました。

本が焼かれても、人が本の内容を記憶し、
未来へ伝えていく希望に満ちたストーリーは観た人の心を震わすでしょう。

映画のラストシーンでは思いがけないことが起こりますので、
是非、皆さん自身で、映画 今こそ絶対に見るべき洋画『華氏451』を
確かめてくださいね。

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●まとめ

本に書いてある事柄を、
そのまま鵜呑みにすることが正しいとは言えませんね。

読書を通して、私たちが疑問を持つことが重要です。
苦労して身につけた知識を武器とすれば、
作者の主張や内容に疑問を持つことがあるでしょう。

統治者が不審な言動をしている場合は、気づき、自ら判断し、
行動することもできます。

何も考えず、与えられたものをそのまま受け入れる社会は
規則的で楽な生き方です。

深く考え、自ら選択し続けて、新しいことに挑戦していくことは
多くの困難を伴いますが、失敗しても成功しても
悔いのない素晴らしい人生になるでしょう。

映画 今こそ絶対に見るべき洋画『華氏451』の
主人公モンターグが恐れることなく挑戦する姿は、
私たちにいつも勇気を与えて背中を優しく押してくれます。

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