レッドウィング 00875 3、「アイリッシュセッター」という愛称を持つ大定番モデル
●レッドウィング 00875 3はどんなモデルか
1950年代、カリフォルニアのタンナー(革の製造メーカー)で
開発されたフルグレインレザーは、独特なオレンジがかったブラウンカラーが特徴的でした。
その美しい革の独占使用権を得たレッドウィングはその革を用いて00854という
狩猟用のブーツを作り上げました。
そのブーツは8インチの丈で、グロコード・キングBソールという仕様でした。
この00854モデルこそ、後の大定番モデル00875のご先祖様にあたり、
すでにこの時からそのカラーリングから「アイリッシュセッター」という愛称は
始まっていました。
その後、ソールの仕様が変わり、フラットで分厚く、クッション性に富んだ
「トラクショントレッドソール」が採用され、00877という品番に切り替わり、
全米で大ヒットするモデルとなりました。
その00877の丈がショート化され、6インチ丈のモデルとして
ついに大定番00875が誕生します。
その後、長い年月の中で、徐々に革のカラーリングに変化が生じます。
元々のカラーの特徴であるオレンジがかったブラウンカラーが、
赤味の強い初期のイメージとは異なる物となっていきます。
実は、日本でレッドウィングの人気が急激に高まった1990年代はかなり赤味の強い
00875が一般的だったので、むしろそちらのイメージが強く残っているというユーザーも多い。
しかしながら、2014年にオリジナルのカラーリングを取り戻すべく、
採用されたのが「オロ・レガシー・レザー」に変更され、
現在のレッドウィング00875 3となりました。
●レッドウィング00875 3の紐は何を選ぶのか
編み上げタイプのブーツであるレッドウィング00875 3は、
シューレースと言われる紐で履き心地を調整しています。
新品時に付属しているシューレースは、人によっては「トラ紐」と呼んだりする
黄色と茶色の縞模様の紐です。
もちろんこのシューレースをそのまま使用する事が一般的ではありますが、
その他の選択肢もあるのでご紹介したいと思います。
まず、今回のレッドウィング00875 3のご先祖様にあたる00854の時代は、
本革を細く切ったレザーシューレースが使われていました。
このレザーシューレースは、革製ならではの独特な使用感があります。
例えば、新品おろしたての時はまだ固く、結ぶのに少し苦労したり、
全体的にゴワついて少しボリューム感も増す為、ズボンの裾にひっかりやすかったりします。
しかし、馴染んでくると、やや伸縮もあり、癖がしっかりとつき、履き心地も良いです。
また、見た目も渋く、ビンテージ感を楽しめます。そして意外なメリットとして、
通常のシューレースは端の処理がしてあるので切る事が出来ず、
人によっては結び目から余った紐が垂れ下がるといった事になってしまいますが、
レザーシューレースであれば、任意の場所で切る事が出来るので
ご自身に合わせた丁度よい長さに設定出来るという事があげられます。
せっかくのブーツですし、機能性、見た目、所有欲を満たせる
レザーシューレースを使ってみてはいかがでしょうか?
●まとめ
とにかく説明不要な程、そして生粋のブーツ愛好家はもとより、
ファッション好きなら絶対に知っているレッドウィング「アイリッシュセッター」の名。
それこそまさに00875 3という今回ご紹介したモデルなんです。
そんな大定番のモデルだからこそ、若かりし頃履いていたという想い出と共に、
もう一度履きたいとお考えの方も多いのではないでしょうか。
ブーツ初心者におすすめなのは勿論ですが、そんなリターン組にも
この00875 3はおすすめです。90年代当時のカラーよりも圧倒的に落ち着きのある、
そして発売当初の歴史的なカラーは大人の方も抵抗なく受け入れる事が出来るでしょう。