フルート三重奏のおすすめ曲3選 ~全てのフルート奏者のために~
時に美しく、時に可愛く、時に儚く…。そんな音色を持つフルート。
私自身、吹奏楽に入る時、初めはフルートが第一希望でした。(打楽器歴10年)
なぜ打楽器に入ったのか。それは、至ってシンプルです。
音が出せず、小指が届かなかったからです。(笑)今となってはいい思い出です。
フルートは高音楽器で、どんなジャンルの曲でも重要な役割を果たします。
ふとした瞬間に聴こえてくる、澄んだような音色が素敵ですよね。
今回は、吹奏楽歴10年の私が好きなフルート三重奏のおすすめ曲と
魅力をお伝えします。
1 トリプルあいす 八木澤教司
この曲はご存知の方がたくさんいると思います。フルート奏者のみならず、
吹奏楽経験者なら、一度は聴いたことがあるかもしれません。
8年前、私が初めて聴いたフルートアンサンブルが「トリプルあいす」でした。
可愛らしさや美しさが詰め込まれていて、感動したのを覚えています。
トリプルあいすという楽曲は、
八木澤教司先生作曲のユーモアたっぷりの楽曲です。
3楽章に分かれていて、曲名だけではなく、各章の名前も可愛いのです。
第一楽章「すとろべりぃ」第二楽章「バニラ(生チョコ付)」
第三楽章「まっ茶!」とそれぞれユニークですよね。
第一楽章は「すとろべりぃ」というだけあって、
可愛らしい女の子のようなイメージです。
第二楽章は少し儚いような、それでも美しいメロディーラインで、
少しだけ大人びているような気がします。
第三楽章はとにかく無邪気です。前2曲に比べてテンポが速くなり、
音の数も多くなるため、少し難しくはなります。
作曲者は「フルート吹きにはアイス好きが多い」ことからこの曲を作ったそうです。
作った理由まで可愛らしいですよね。
皆さんもぜひ、アイスを食べながら聴いてみてください。
2 雪灯りの幻想 福島 弘和
この曲はフルートらしい美しさを残しつつも、全体的にかっこいい曲ですね。
こちらもかなりの有名曲で、毎年多くの学校がアンサンブルコンクールで
この曲を演奏しているイメージがあります。
テンポの緩急や、音量、音の数で雪の降り方のイメージが変わり、
景色も変わっていきます。
フルートの高い音と透き通る音色で、様々な雪景色が繊細に表現されていて、
まるで自分が白銀の世界にいるような感覚になります。
雪国出身の私は、粉雪が舞う景色も、大粒の雪が激しく舞う吹雪も、
色んな雪景色を体験してきたのでより想像しやすいです。
まさに幻想的な曲調で、
フルートだからこそ表現できる曲だとも思います。
グレードは3.5ですが、より幻想的な世界を表現するのは
少し難しいかもしれませんね。
フルート奏者ではない方にも一度は聴いてみてほしい一曲です。
3 月明かりの照らす3つの風景 高橋 宏樹
この曲もまた幻想的で素敵です。曲名に「3つの風景」とあるとおり、
第三楽章までの構成で、3種類の雰囲気を楽しめます。
「音楽を聴いている」というよりも「物語を見ている」という感覚です。
フルートの透き通る音色で奏でるメロディー、優しい音色で支える低音のベース。
第一楽章は本当に神秘的で、月明かりが照らす草原や大海原を想像してみると、
自分がその世界へ行ってしまいそうになります。
第二楽章は、実際にその世界に行って、その世界の音や匂い、
温度まで体感できそうな曲になっています。
第三楽章は、軽やかなリズムで、
月明かりの下を駆け回る動物たちが目に映るようです。
全体を通して神秘的で、聴き手によって色んな世界を創造できる楽曲だと思います。
聴き手としてはこれ以上ないほどロマンチックで心が満たされますが、
奏者としては「このパートが吹きたい!」と
喧嘩にならないように気を付けてほしいですね。
番外編 フルート三重奏のためのファンタジア 朴 守賢
これは番外編ということで、フルート奏者じゃない人には
もう良くわからないと思います。
そもそもファンタジアとは、自由な構造によって作られる曲で、
作品によって構造や趣は様々です。
よって、その楽器を詳しく知る奏者でないと知り得ない部分にはなります。
この曲はとにかく難しいですが、フルート奏者であれば、
経験値を問わず誰もが「楽しそう!」と思うそうです。
(私は聴いてるだけで何をしているかわかりませんでした。)
フルートに興味がある方や、
始めたばかりの方にも一度は聴いてほしいということでご紹介させていただきました。
まとめ
今回は番外編含めて4曲ご紹介致しました。
どの曲もフルートならではの表現力で、美しい世界観が創られています。
フルート奏者の方はもちろん、別のパートの方や吹奏楽をこれから始めようと思っている方も、一度は聴いてみてはいかがでしょうか?
フルートの美しく、儚い音色に心が癒されること間違いなしですよ。