ドラマ「幽かな彼女」と主題歌のSMAP「Joy!!」に現代の病みを解決するヒントが

2013年に放映された香取慎吾主演のフジテレビ系ドラマ「幽かな彼女」。

そして主題歌となったのは、SMAPの50枚目のシングル「Joy!!」であった。

ドラマは香取が扮する中学教師の神山暁が主人公。

神山はあるいじめ事件がきっかけで、
情熱を失い、生徒との深い関わりを避けていたが、
地縛霊のアカネと出会ってから、
人間と幽霊のコンビで中学校に潜むリアルな問題を次々と解決していくという
コメディータッチのストーリーであり、
主題歌の「Joy!!」のアップテンポな曲調もドラマの内容にピッタリハマっていた。

この作品は10年程前のものになるのだが、
「Joy!!」の歌詞の一節とドラマの主人公神山について、
現代に潜む闇を解決するヒントが隠されていた。

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●無駄なことをするって事が「Joy」なのだ

SMAPの「Joy!!」の歌詞に「無駄なことを一緒にしようよ」というフレーズが
登場する。Joyとは楽しむこと

楽しむっていう事は無邪気に好きな事を時間も忘れるくらいに
過ごすことではないか。

例えそれが傍からみたら無駄だと思える事でも。

昨今はタイパとかコスパなんて言葉がZ世代を中心に流行っているらしい。
タイパであれば時間を掛けた事に見合った効果が得られているかという事を
いつも意識しており、
映画を倍速で観たりなんてこともタイパを得るための手段なのだそうだ。

しかしながら大切な気付きであるとか新たな発見などというものは
ふと興味に惹かれて横道で道草を食っている場所に得てして
転がっていたりするものだ。

生真面目さんはご苦労さん、無駄な事を一緒にしようよ、
忘れかけてた魔法とはつまりJoy!

とこの歌は現代の風潮にメッセージを投げかけられているような気がしてならない。

人生は壮大な暇潰しなんて言葉もある。

もう一度思い出してみよう、
SMAPが歌っている忘れかけてた魔法というものを。

●主人公神山暁からみる現代の教師像

ドラマ「幽かな彼女」の主人公である中学校教師の神山は
地縛霊のアカネと出会うまでは、

生徒に関心を持たず情熱を失ったいわゆるサラリーマン教師であった。

先に触れたタイパやコスパ重視の若者が教師という職業を選んだとしたら、
授業で担当の教科を教える以外に生徒の例えばいじめ問題であるとか
家庭問題に立ち入るような事は、給料に見合わない労力と時間を奪われる
タイパ、コスパの悪い行動という事になるのだが、

情熱を失いかけていた神山もそんな事を考えていたのかもしれない。

だがその考えの先に幸福は訪れるのであろうか。

生徒の問題に向き合っていく事は無駄な寄り道かもしれないが、
戸惑いながらも心を通わせていくことが必要で、
それが自分も生徒も幸せになるための最速の近道だろうと思うのだ。

幸福度をお金に置き換えるとしたらそんな考えが持てた時こそ
コスパ最高という事になるであろう。

●忘れかけてた魔法とは

アカネとの出会いを通して生徒たちと向き合うことに目覚めた神山であるが、
彼は決してヒーローのような教師でもないし熱血的な教師でもない。

生徒たちと同じ目線で向き合う等身大の姿がそこにあるだけだ。

自分は完璧な人間ではないということを受け止める事ができた時に
はじめて他人と分かりあえるのではないかと神山を通して考えさせられる。

僕らは幼い頃、自分を取り繕って友達と付き合おうとしただろうか。

ただ純粋にこいつといるのが楽しいと思って
無心で暗くなるまで遊んでいたではないか。

「Joy!!」で歌われている忘れかけてた魔法ってきっとそういう事だよ。

今回は10年前のドラマと主題歌となったSMAPの曲をあらためて振り返ってみた。

時代は進化している。

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まとめ

今となっては前日放映していたドラマの話で学校や職場が
盛り上がるなんて事はないかもしれないし、
ドラマの主題歌というだけで楽曲がヒットするということもない。

しかしながら、
人はいつでも誰かと心を通わせたいと思う生き物である事は
時代が進んでも変わるものではない。

だから何年前のドラマであっても何年前の楽曲を聴いても
その心に刺さるものがあれば
いつでもどの世代でも感動する事ができるのだ。

そして僕たち人間は人生を楽しむという
素晴らしい財産を長い歴史のなかで手に入れることができた。

それがつまり「Joy」ということ。今日も探しに行こうぜ。

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