スピルバーグが描いたグーニーズ!なぜ、今なお愛されて続けているのか?
皆さんは世界でも名をあげて活躍している映画監督、
製作者のスティーヴン・スピルバーグをご存知だろうか。
「インディ・ジョーンズ」や「ジュラシック・パーク」、
「E.T.」など洋画に詳しくない筆者でも
幼い頃金曜ロードショーで見かけたことがある大ヒット作品ばかりだ。
1985年に公開された「グーニーズ」は、40年近く経った今でも
世代や国境を超えて魅力が絶えることなく愛されている。
それは、幼い頃思い描いていた「こんな世界があったら面白いのに!」
という理想をスピルバーグが斬新に表現していたからだと筆者は考える。
⚫︎本能を刺激される夢
小さい頃、
「こんな世界があったら楽しいのに!」
「もしも非日常感あふれる冒険が自分の周りで起こったらいいのに!」
と夢見たことがある人は少なくないだろう。
筆者も幼少期は使い道をなくしたチラシやガラクタを宝物と見立てて
一人でに宝探しを始めたり、
近所の空き地を秘密基地として勝手に家主になって友達を
招いたりした思い出がある。
歳を重ねるにつれ、
「馬鹿馬鹿しい」、
「そんなことしてなんの意味があるのだ」
と理由や理屈を求めることが多くなるが、それだけでは語れない、
本能を刺激される高揚感を子供は大人よりも繊細に感じ取るのだと思う。
「グーニーズ」は、そんな子供のワクワクを鮮明に描いた作品だ。
子供から大人まで世代を超えて愛されるのは、
自分が小さい頃に思い描いた夢をスピルバーグが
躊躇なくぶっ込んだ作品だからだと思う。
⚫︎宝の地図は子供への最高のプレゼント
例えば自分の知らないところで恋人がプレゼントを用意してくれ、
なんでもない日にサプライズされたら胸の鼓動はどうなるだろうか。
愛する人からの突然のプレゼントはたまらなく嬉しく、
“思わず“抱きしめてしまいたくならないだろうか。
きっとグーニーズで登場する子供たちは、
偶然舞い降りてきたサプライズに心臓の高鳴りを覚え、
”思わず“宝探しの旅に出かけたのだと思う。
第三者が残した宝の地図を、子供の自分たちだけで探すと言うのは、
日常から大きく外れた冒険で、大人になっても忘れない思い出に
なるのではないだろうか。
自分たちだけの世界でも常に夢を見ることができる子供に、
第三者からのサプライズも加わった冒険は、
アクションを起こさずにはいられないほど心躍るものだと思う。
そんな子供心を忠実に描かれたグーニーズだからこそ、
40年近く経った今でも愛され続けている作品なのだろう。
⚫︎“言葉ではなく映像”で語るスピルバーグ
スピルバーグは、外交的な性格でジョークが大好き。
エネルギッシュな少年のような一面があると語られている。
スピルバーグの作品は、グーニーズに限らずセリフが多い印象を受けない。
”言葉ではなく映像“で物語を語っていくスタイルなのかは
本人以外知りえないことではあるが、思い返してみてほしい。
小さい頃の記憶はほとんどが
断片的な映像で流れてくるのではないだろうか。
幼少期に観た映画やアニメで印象的なシーンは
“言葉ではなく映像”ではないだろうか。
筆者は、どんなにリズムが好きな曲でも歌詞が好きではなかった場合、
繰り返し聴くことがほとんどないほど言葉に重きを置く人間であるが、
それでも一生覚えていられることは茫洋たる大海を目の前にした時や、
初めて外国に着陸した瞬間の景色など、耳ではなく目で感じ取れる映像だ。
もしもグーニーズが宇宙人の意味のわからない言語で喋っていたとしても、
大勢の人間が映像で作品を楽しめるだろう。
映像を大切にしているスピルバーグだからこそ、
言語や国境を超えて全世界に知れ渡る大ヒット作品となったのではないだろうか。
まとめ
グーニーズは世代や国境を超えて、
公開から40年が経とうとしている今現在も愛され続けている大ヒット作品だ。
その背景に子供心を忘れないスピルバーグの野心が、
言葉では語り尽くせないほどの刺激があるからこそ、
世代や国境を問わず全世界を魅了する作品なのだと思う。
ぜひこの機会に子供の時に抱いた冒険を、
映像で旅立ってみてはいかがだろうか。