アカデミー賞授賞式は1997年の開催で何回目か? 注目事項と共に解説!
第69回アカデミー賞授賞式は1997年3月24日にアメリカ・ロサンゼルスにある
劇場「シュライン・オーディトリアム」を会場にして行われ、
授賞式の司会は俳優ビリー・クリスタルが務めました。
1997年3月24日に行われた第69回アカデミー賞で作品賞にノミネートされた
5作品のうち4作品が低予算で製作されたインディペンデント映画で
あったことから「インディペンデントの年」と評されました。
1997年3月24日に授賞式が行われた第69回アカデミー賞授賞式について
注目すべき事項を解説していきます。
Contents
●1:オーストラリア人として初めてアカデミー賞を受賞!
1997年3月24日に開催された第69回アカデミー賞で主演男優賞を受賞したのは
ジェフリー・ラッシュです。
ジェフリー・ラッシュはオーストラリア・クイーンズランド州出身の俳優で、
5歳の時に両親が離婚したことによりブリスベンへ移ります。
アメリカからオーストラリアへ移住した俳優メル・ギブソンは
大学時代のルームメイトでした。
大学卒業後にロンドンで演劇、パリでパントマイムを学んだ後にオーストラリアへ
帰国後、数多くの舞台出演を経験して1981年に映画デビューを果たしました。
1996年公開の映画『シャイン』で精神を病んだ実在のオーストラリア人
ピアニストを演じてアカデミー主演男優賞を受賞し、
オーストラリア人として初めて演技部門でアカデミー賞を
受賞した俳優となりました。
シリアスな役からコミカルな役まで自在に演じ分ける実力派俳優であり、
『テイラー・オブ・パナマ』、『恋に落ちたシェイクスピア』、
『エリザベス』、『クイルズ』、『ミュンヘン』、『英国王のスピーチ』、
『鑑定士と顔のない依頼人』などの映画に出演しています。
●2:『イングリッシュ・ペイシェント』が最多12部門ノミネート!
1997年3月24日に開催された第69回アカデミー賞で映画
『イングリッシュ・ペイシェント』が作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女優賞、
助演女優賞、脚色賞、編集賞、撮影賞、作曲賞、衣装デザイン賞、録音賞、
美術賞の最多12部門にノミネートされました。
世界的権威のある文学賞のひとつであるブッカー賞を受賞したスリランカ生まれの
作家マイケル・オンダーチェの小説『イギリス人の患者』を原作とした映画が
『イングリッシュ・ペイシェント』です。
人妻との許されない恋を雄大な砂漠の映像と共に描いた映画
『イングリッシュ・ペイシェント』は第69回アカデミー賞で作品賞、
監督賞、助演女優賞、編集賞、撮影賞、作曲賞、衣装デザイン賞、録音賞、
美術賞の最多9部門でオスカーを獲得しました。
雄大な砂漠を映した圧巻の映像の中に文学的な香りが漂う作品であり、
許されない恋でありながらも愛を貫き通す姿に胸を打たれます。
映画館で鑑賞する機会に恵まれて実際にスクリーンで鑑賞してきましたが、
予想を遥かに超える感動に包まれました。
●3:アフリカ系アメリカ人がアカデミー助演男優賞を受賞
映画界最大の式典といわれるアカデミー賞の第69回目の授賞式が1997年3月24日に
開催されました。
キャメロン・クロウが監督を務め、トム・クルーズが理想に燃える
スポーツエージェントを熱演した映画『ザ・エージェント』で
アメリカン・フットボール選手を演じたキューバ・グッティング・ジュニアが
アカデミー助演男優賞を受賞し、アカデミー賞史上5人目のアフリカ系アメリカ人の
受賞者となりました。
キューバ・グッティング・ジュニアの他にアカデミー賞助演男優賞の受賞者には
『愛と青春の旅だち』で厳格な教官を演じたルイス・ゴセット・ジュニア、
『グローリー』で南北戦争に従事する兵士を演じたデンゼル・ワシントン、
『ムーンライト』で薬物の売人、『グリーンブック』でピアニストを演じた
マハーシャラ・アリ、『ユダ&ブラック・メシア 裏切りの代償』で
急進的な黒人解放運動の指導者を演じたダニエル・カルーヤがいます。
まとめ
1997年3月24日に開催された第69回アカデミー賞について注目するべき事項に
ついて解説してきました。
ジェフリー・ラッシュが映画『シャイン』で精神を病んだピアニストを演じた
アカデミー主演男優賞を受賞し、オーストラリア人として演技門でアカデミー賞を
受賞した初めての俳優となったことがわかりました。
権威ある文学賞といわれているブッカー賞を受賞した小説を映画化した映画
『イングリッシュ・ペイシェント』が作品賞を含む9部門でアカデミー賞を
受賞したこともわかりました。
また、キューバ・グッティング・ジュニアがアフリカ系アメリカ人として
史上5人目のアカデミー助演男優賞受賞者となっています。
90年以上の長いアカデミー賞の歴史の中でアフリカ系アメリカ人の受賞者が
白人に比べて圧倒的に少ないことには驚きを隠せません。