【まずはコレ】近代のおすすめ純文学5選 !!純文学の王道はこれだ!
皆さんは純文学をご存知ですか?
・純文学⋯独自性のある文章表現や巧みな技法を使った、芸術性を重視した作品。
これだけ読めば、純文学は大衆文学と比べて難しく
お堅いイメージを持つ方も多いかと思います。
しかし、実は純文学は皆さんが学校で学んだ教科書の中にも、
数多く登場しているんです。
今回は明治以降から昭和20年頃までにつくられた「近代純文学」の中から、
知名度が高いおすすめ5作品をご紹介。
作家それぞれの、作品における特徴についても取り上げていきます!
「これ読んだことある!」や「純文学って面白そう」と思っていただけると幸いです。
Contents
●自身の生きづらさや愚かさを赤裸々に綴った問題作『人間失格 太宰治』
著者の半自伝的作品。
幼少期から生きづらさを感じていた著者の想いが綴られる。
様々な娯楽にもにも快楽があり、そのコントロールの難しさと、
他人に頼る大切さが分かる作品。
*太宰治作品のおすすめポイント
語り口調で畳み掛ける文体もユニーク。
・「メロスは激怒した」や「恥の多い生涯を送ってきました」など、印象に残る文章が多く、センスを感じる。
*太宰治のその他のおすすめ作品
・走れメロス・女生徒など
●教科書にも載った明るい青春小説『坊っちゃん 夏目漱石』
著者が中学教師時代の体験を背景とした初期の代表作。
四国の中学に赴任した「坊っちゃん」が、生徒からの酷い仕打ちや他教師からの無気力な態度にも負けず、
真っ向勝負を挑んでいく。
*夏目漱石作品のおすすめポイント
・新聞連載をやっていた経験があり、引っ張り方が上手く、大衆に向けたエンターテインメント小説を書くことに長けている。
*夏目漱石のその他のおすすめ作品
・吾輩は猫である・夢十夜など
●少年たちが旅する銀河の壮大な物語『銀河鉄道の夜 宮沢賢治』
孤独な少年ジョバンニが銀河を走る列車の中で様々な人たちと出会い、心を通わせていく。
長い旅の末にジョバンニが見つけたものとは?
*宮沢賢治作品のおすすめポイント
・自然現象、心理描写、全てにおいて美しい表現を駆使しており、その独特かつ純粋な作品はつい何かに縛られがちな大人にこそおすすめ。
*宮沢賢治のその他のおすすめ作品
・春と修羅・チュウリップの幻術など
●美文が胸を打つ『雪国 川端康成』
無為従食の生活を送る男と、山深い温泉街で芸者として生きる健気な女の、淡く儚い交流を描いた代表作。
冒頭の「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。」は
近代純文学の名文として広く知られている。
*川端康成作品のおすすめポイント
・内容はドロドロした作品が多いが、その緻密な文体美で、日本語表現の美しさを最大限に活かし、清涼な世界観を構築している。
*川端康成のその他のおすすめ作品
・伊豆の踊子・片腕など
●善悪の線引きを考えさせられる 人間のエゴイズムを見事に表現『羅生門 芥川龍之介』
厳しい状況にある平安の京都、羅生門で繰り広げられる生と死、善と悪の物語。
人の中にある悪を見せつけられるが、
それと同時に人は完全な善で生きることができるのかを考えさせられる作品。
*芥川龍之介作品のおすすめポイント
・芸術的な表現に長けており、洗練されたユーモアセンスで読めば読むほど味が出る作品が多い。改めて読み返すとまた違った印象を受けるかも。
*芥川龍之介のその他のおすすめ作品
・鼻・侏儒の言葉など
●まとめ
いかがでしたでしょうか?
ここでは、近代純文学を語る上でこれだけは外せない作品をご紹介しました。
今回ご紹介した作家たちは、文明開化の洗礼を受け、西洋の新しい文学を吸収し、
日本独自の近代純文学を創り上げた近代文学の創始者ともいうべき人々です。
波乱万丈な人生を送った作家が多いので、その生涯を深掘りしてみるのも面白いかもしれませんね。
近代純文学は、文体や情景描写からもそれぞれの作家の個性が溢れているので、
是非読み比べてみてお気に入りの作家を見つけてみてください!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。